熊野那智大社、創建1700年 癒やしの聖地、那智へ

今週号は、“Good Life(上質な暮らし)”を提案する特集をお届け。熊野三山の一社、熊野那智大社が今年、創建1700年を迎えました。大自然の中にたたずみ、古来から多くの人たちを癒やしてきた聖地へ。今、行ってみませんか。

日本古来から伝わる自然崇拝
願いや祈りを受け止めてきた神々

和歌山県の南部に位置する熊野地方は、全国の熊野神社の総本山にあたる熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)が鎮座する土地。熊野川、ゴトビキ岩、那智の滝と日本古来から伝わる自然崇拝が起源とされています。

奈良時代に、修験道や仏教の聖地とされ、神仏習合が進み、「熊野権現信仰」が全国に広まります。さらに平安時代に入ると、人生の再出発を踏み出すための「よみがえりの地」として、白河、鳥羽など歴代の上皇が計100回以上も熊野三山へ参詣。貴族や武士などもそれにならいました。

江戸時代には、初代紀州藩主・徳川頼宣が熊野三山の復興に力を入れ、庶民もこぞって参詣するように。その行き来する様子が〝蟻(あり)の行列〞のように見えたことから、「蟻の熊野詣」とも例えられるほどでした。

熊野那智大社は、那智の滝のご神体と熊野の神々を、現在の社(やしろ)に移したのが始まり。

大自然のパワーに魅了され、手を合わせる人たちの姿は今も昔も変わりません。

下記では、多くの人の祈りや願いを受け止めてきた熊野那智大社の歴史や、今後実施される記念行事などを紹介します。

1700年の歴史を体感して!

始まりは神武天皇の時代から
秋にかけて、記念行事・イベント実施

熊野那智大社に続く467段の石段を登り、鳥居をくぐると、境内からは那智の山々を一望できます。

社殿前で、歴史や社殿の説明をする禰宜の小賀さん

同大社の始まりは、紀元前約660年までさかのぼります。神武天皇が東征の際、大和(現・奈良県)に向かう途中、丹敷浦(にしきうら、現・那智の浜)に上陸。光り輝く山に導かれて那智の滝にたどり着き、滝に大己貴神(おおなむちのかみ)をまつりました。その地が現在の別宮・飛瀧(ひろう)神社です。

飛瀧神社には、熊野三山の神などの十二柱もまつられていましたが、今から1700年前の仁徳天皇5(317)年、那智山の中腹に社を建て、那智の滝の神も含め、十三柱の神を移しました。

本殿は、『古事記』に記されている国生みと神生みの女神・熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ、イザナミノミコト)を主祭神に、熊野十二柱と滝の神の十三柱がまつられています。

夫須美は「むす」という生成発展を意味する言葉で、同時に「結(むすび)」という意味を持っており、かつては通称「結宮(むすびのみや)」と親しまれていました。

八咫烏が羽を休めている姿といわれる烏石


内庭には、日本を統一した神武天皇を、熊野から大和まで先導したという伝説上の大カラス・八咫烏(やたがらす)が石に姿を変えて休んでいるという烏石(からすいし、写真①)も。八咫烏は導きや勝負の神とも言われ、日本サッカー協会のシンボルマークにも使われています。

今年、創建1700年を記念して、熊野那智大社とその周辺では7月14日(金)に那智の滝の前で行われる「那智の扇祭り」を皮切りに、さまざまな行事やイベントが行われます(下記参照)。

那智の滝前で行われる那智の扇祭り


那智の扇祭りとは、年に一度、熊野那智大社にまつられている熊野の神々が12体の扇みこしに移り、飛瀧神社に里帰りして新たな力を得て再生復活し、再び社殿に戻る神事のこと。石畳の参道を大きいもので重さ50キロ以上もある12本の燃え盛るたいまつで清め、迎えます。勇壮な神事は「那智の火祭り」とも呼ばれ、日本三大祭りの一つとしても知られています(写真②)。

また、14日(金)~17日(月)は、熊野那智大社の境内に舞台を設置。地元に伝わる獅子舞や太鼓といった郷土芸能や雅楽、舞踊などが奉納される他、宝物殿では、熊野十二所権現古神像なども公開。さらに、来年の那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年記念と合わせ、那智山奉祝記念事業実行委員会が「記念メッセージ花火」を開催。14日(金)と15日(土)の2日間、勝浦湾内でメッセージ花火と連発花火が打ち上げられます。

同大社禰宜の小賀真樹さんは「古来から現在まで受け継がれてきた信仰や伝統を守り、絶やさないよう100年、200年と次の世代へと伝えていくことが大切と考えています」と話しています。

問い合わせ 熊野那智大社
電話 0735(55)0321
住所 那智勝浦町那智山1
ホームページ http://kumanonachitaisha.or.jp/
備考 熊野那智大社(内庭)と飛瀧神社(拝所舞台)で白玉石の奉納も行われています。受付は午前9時~午後4時。一人1000円。
問い合わせ 那智勝浦町観光協会
電話 0735(52)5311
住所 那智勝浦町築地6-1-1
ホームページ http://www.nachikan.jp/
備考 メッセージ花火、あげいん熊野詣、恋活縁結び列車に関する問い合わせは同協会内・那智山奉祝記念事業実行委員会まで

かつてご神体として本殿に奉安されていた熊野十二所権現古神像15体を前期8体(6月30日まで)・後期7体に分けて公開。7月10日(月)~17日(祝)、10月4日(水)~18日(水)は那智参詣曼荼羅(なちさんけいまんだら)も展示されます

大人300円 小・中学生200円(未就学児は無料)

7月
14日 10:00那智の扇祭り
20:00メッセージ花火※勝浦湾内・渡ノ島周辺
15日 10:00郷土芸能奉納
20:00メッセージ花火※勝浦湾内・渡ノ島周辺
16日 10:00郷土芸能奉納
14:00雅楽寮日本雅友会奉納(舞楽・神楽)
17日 10:00西川流舞踊団・友雪会奉納(日本舞踊)
8月
6日 18:00西川友千恵・川上邦子・竹中みどり奉納(バレエなど)
8日 13:00スペイン・和歌山児童合唱団奉納
9月
6日 17:00原田みのる・大久保貴寛奉納(ダンスなど)
17日 18:00妃海風奉納(歌・舞踊)
10月
1日 13:00嵯峨御流献華式
8日 15:00藤間恵都子奉納(日本舞踊)
14日 13:30松尾泰伸・志村禅保奉納(尺八など)
15:00熊野の祈り
17:00創建1700年式年大祭
15日 10:00江戸千家献茶式
14:00山下伶奉納(クロマチックハーモニカ)
22日 あげいん熊野詣 ※9月1日(金)募集開始
28日、29日 恋活縁結び列車

ケーキセットは、紅茶かコーヒー付き。甘い物を食べて、ちょっと一息

熊野カフェ

目の前に広がる那智湾を眺めながら、オーナーお手製、オリジナルケーキ(ガトーショコラ)セット(800円)に舌鼓

住所 那智勝浦町勝浦1069-1
電話 0735(30)4244
営業時間 午前7時~午後5時、7時~10時
定休日 木曜
駐車場 あり

山菜の冷やしそば(700円)。他にも梅干し、わかめ、卵の具材あり

見晴亭

夏場は冷やしうどん・そばを。ゴマの風味広がる自家製ごま豆腐付き。那智の湧き水を使った、かき氷(300円~)もぜひ

住所 那智勝浦町那智山35-2
電話 0735(55)0610
営業時間 午前8時半~午後4時半
定休日 無休(天候に応じて休み)
駐車場 なし

マグロのせせり身がのったざるそばとマグロ丼の「ミニセット」(1300円)

十割そば 森本屋

北海道などから取り寄せたそば粉の十割そばと朝水揚げされたマグロを使った「まぐろ丼」のミニセットがおすすめ

住所 那智勝浦町勝浦451
電話 0735(52)4578
営業時間 午前11時~午後2時、5時~7時半
定休日 火曜(第1・3は昼営業)
駐車場 あり

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