「情熱大陸」が長続きする
〝熱〞とは一体何なのか?
テーマ曲が根付いた番組は強い。「情熱大陸」(MBS)もその一つ。在阪局制作で、17年も全国ネットで放送中の老舗番組だ。昨年の平均視聴率は5.19%と、平均点レベル。では、なぜこれだけ長続きするのか?まずは、番組のイメージ戦略が功を奏したこと。テーマ曲だけでなく、淡々と深みのあるナレーションなど、〝情熱大陸節〞がある。さらに、MCがおらず不祥事や健康状態に番組が左右されないのも要因だ。また教養番組として、スポンサー受けも良い。中でも、密着する人選が抜群。有名人だけでなく、その道の匠が出演する。
ちなみに、昨年の最高視聴率は芸能人かと思いきや、1位は世界的な名医で、2位はヒグマ猟師、3位はパフォーマーだった。知られざる玄人も魅力的にみせる、民放では最高レベルのドキュメント番組だろう。とはいっても、人によって当たり外れもある。以前放送のあった昆虫博士の回。何も博士が悪いわけではない。画面一面、昆虫の映像で覆い尽くされ、思わず目を背けてしまった。その回は僕にとって「平熱大陸」だったようだ。
テレビのツムジ 関西の放送作家がバッサリ!
文:岡内義人
読売テレビ「す・またん」「かんさい情報ネットten.」「土曜はダメよ」、ABCラジオ「桑原征平粋も甘いも」などの番組構成を担当中。
文:岡内義人
読売テレビ「す・またん」「かんさい情報ネットten.」「土曜はダメよ」、ABCラジオ「桑原征平粋も甘いも」などの番組構成を担当中。
※次回は11月14日号に掲載
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