紀の国わかやま文化祭 未来へつなぐ人 vol.08
絵を描くことが生活の一部に 作品を通して人とのつながり楽しむ

「絵は友だちとのコミュニケーションツールにも」と話す中川さん

「絵は友だちとのコミュニケーションツールにも」と話す中川さん

「絵を描いていると、前向きな気持ちになるんです」。テレビでパステルアートのことを知り、独学で描き方を身に付けたという中川朋美さん。「“今日はこの部分、明日はこの部分を描こう”と少しずつ仕上げます。そして夜、寝ながら“あーしよう”“こーしよう”と、頭の中は絵のことでいっぱい。生活の一部になっています」と笑います。

 中川さんは、生まれつき骨の病気で低身長が特徴の「先天性脊椎骨端異形成症」があり、重い荷物を持つことや長距離を歩くことなど、日常生活の中で制限されることが少なくありません。そんな中で出合ったのがパステルアート。初めて描いた絵はミズバショウで、祖母にプレゼントしたら喜ばれたことが、“上手になりたい”という気持ちに拍車をかけました。

 毎日、コツコツと描く中、作品展に出展したいという気持ちに。でも、自身で搬入・搬出するとなればハードルが―。縁あって3年前、和歌山県障害者作品展「紀ららアート展」に応募。2019年度と20年度の「紀らら感動大賞」に選ばれました。中川さんは毎年、他の人の作品を見るのも楽しみにしており、「会ったことはありませんが、つながっているような気持ちになります」と。

 今、国文祭に向けて「森の妖精」をテーマにした作品を制作中。「人と気軽に会うのが難しい今だからこそ、絵を見て少しでも明るい気持ちになってもらえたらうれしいです」と話します。夢は個展を開くこと。その日に向け、絵を描き続けています。

「全国障害者作品展」

【日時】11月13日(土)~20日(土)午前10時~午後5時
【場所】和歌山ビッグ愛(和歌山市手平)
【料金】
無料
073(441)2571 紀の国わかやま文化祭2021和歌山県実行委員会
※詳細は、『紀の国わかやま文化祭2021」のホームページから確認を

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 結果発表

交通安全キャンペーン2024 結果発表

おすすめ記事

  1. プレミア和歌山認定品の毬玉アクセサリー、天然石や真鍮のアクセサリーやビーズ・スパンコール刺繍の作品…
  2. おさかな、食べていますか? 海に囲まれたニッポンは、種類豊富な水産物に恵まれています。今年度、全国…
  3. リビング和歌山4月6日号「生地卸商から始まり 多角化戦略で進化する 老舗100年企業」
    地域経済をリードする地元企業の魅力に迫る「すごいぞ!和歌山の底力」シリーズ。今回は和歌山市に根付い…
  4. リビング和歌山3月30日号「遊びを通した心の栄養士 おもちゃコンサルタント」
    おもちゃの広場では、全国のおもちゃ美術館に展示されている国内外のおもちゃが並びます 山本記代さん…
  5. 日時 3月20日(水・祝)→26日(火) 10:00~18:30※最終日のみ16:00まで …

電子新聞 最新号

  1. 2024/4/11

    リビング和歌山4月13日号

    リビング和歌山4月13日号 おさかな、食べていますか? 海に囲まれたニッポンは、種類豊富な水産物に恵…
バックナンバー
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2024/4/11

    2024年4月13日号
  2. 2024/4/4

    2024年4月6日号
  3. 2024/3/28

    2024年3月30日号
  4. 2024/3/21

    2024年3月23日号
  5. 2024/3/14

    2024年3月16日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る