考えよう 災害時の備え 被災地での体験、経験を生かして⑪

震災から命を守る会理事長 臼井 康浩さん

自分の命を自分で守れますか? 震災予防対策を

災害への備えは自己責任
体験プログラムを通じて園児にも

卵の殻を上を歩く園児たち

全国各地で、幼稚園児や保育園児に防災に触れてもらう体験プログラムを展開している「震災から命を守る会」は、阪神・淡路大震災で被災した故・岩瀧幸則さんが、震災予防対策の大切さを多くの人に伝えるために設立。その遺志を受け継いだ臼井康浩さんは、2代目理事長となり、本部を和歌山県に移しました。
「自分の命を自分で守れますか? 災害時に命を守る対策を行っていますか?」。臼井さんは重みのある質問を投げかけます。「災害への備えは今や社会常識だと思うんです。大人に関しては、対策をするもしないも自己責任。しかし、子どもは違います。学校に通う子どもは防災教育で知識を得ますが、私たちは、それよりも小さい子どもたちに『自分の身は自分で守る』ということをプログラムを通じて楽しく教えています」と臼井さん。

「ダンゴムシポーズ」で頭を守ります

素足で卵の殻の上を歩いて靴を履いて避難することの大切さや、揺れを感じたら「ダンゴムシポーズ」で背中を丸めて頭を守ることなどを伝え、「おうちに帰ったらさっそく枕元に靴を自分で準備しましょう。そして、今日のことをお父さん、お母さんに話してね」と、家族で防災について話し合うきっかけにしてもらうことも考えています。
阪神・淡路大震災といえば、火災被害が脳裏に焼き付いている人が多いと思いますが、命を落とした人の大半は家具の転倒や家屋の倒壊が原因でした。「家具の転倒防止、ガラスの飛散防止は“命を守る”ことに。さらに、素早く逃げるためには、家の中にも“避難路”が必要です。玄関や廊下に不必要に物を置かない、扉付近に大きな家具を置かないなど、日々の暮らしの中でも備えができます」と訴えます。
「準備していないことはいざというときにできません。避難経路を歩きながら、今一度、家族で避難場所について話し合ってみてはいかがでしょうか」とも。
※次回2月10号日掲載

 

1・17阪神淡路大震災からの教訓 オープンセミナー&ワークショップ開催

日時 1月17日(水)午前9時半~11時
場所 和歌山ビッグウエーブ
対象 保育園児、幼稚園児(保護者、一般の見学OK)
参加費 無料
問い合わせ 073(472)5619

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