高校の必修新科目「歴史総合」を視野に 紀伊半島世界史研究会発足

特別公開授業に学生200人が受講

大学教員と高校教員がコラボ

和歌山大学経済学部・足立基浩経済学部長

和歌山大学経済学部・足立基浩経済学部長


高校の歴史教育が転換期を迎えようとしています。文部科学省は、平成34(2022)年から高校の必修科目に新科目として「歴史総合」を導入すると決定。これまでの日本史と世界史を融合した科目です。日本と世界の動きを関連付けて理解させた上で、国際社会で活躍できる日本人の育成を狙いとしています。

「高校生が将来、国際社会の一員として生きていくためには、自らが生活する地域の歴史や文化について学ぶことも大事です。そこから日本、そして世界へと視野を広げることにより、グローバルなものの見方や考え方が身につくといえます。そんな教育実践できる教員も求められます」と和歌山大学教育学部・海津一朗教授。

国際航空連盟に殿堂入りを果たす 和歌山市出身の山田猪三郎

講師を務める、和歌山大学教育学部・海津一朗教授


そこで、このほど和歌山大学・紀州経済史文化史研究所が中心となって、「紀伊半島世界史研究会」を発足。6月3日(金)和歌山大学(和歌山市栄谷)で、「紀伊半島世界史研究会立ち上げ記念特別公開授業」が開催され、学生約200人が受講しました。

冒頭、同大経済学部・足立基浩経済学部長が地域の歴史を学ぶことがいかに重要であるかと、あいさつし、その後、「反逆者の国・紀州降倭将軍沙也可を考える」と題し、同大教育学部・海津一朗教授による講義が行われました。講義では、はじめに韓国製作の秘蔵映画「沙也可」を上演。日韓友好の架け橋と注目される降倭将軍・沙也可が朝鮮出兵に従軍した際、なぜ朝鮮軍に味方したのか、雑賀衆と沙也可のつながりはあるのかなど、海津教授の講義に学生たちは興味深く聞き入っていました。今後、同研究会では、地元の大学教員と高校教員がコラボし、紀伊半島の世界史・現代史を重視した歴史を書き下ろす計画です。

公開授業には約200人の学生が参加

公開授業には約200人の学生が参加

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. プレミア和歌山認定品の毬玉アクセサリー、天然石や真鍮のアクセサリーやビーズ・スパンコール刺繍の作品…
  2. リビング和歌山4月27日号「 和歌山の平安時代を旅する 光る紀伊へ」
     平安時代ブーム。かつての皇族や貴族は、こぞって高野山や熊野三山を参詣し、聖地とその旅路にさまざま…
  3. リビング和歌山4月20日号「知ってた?有田市に国内最大級のチューブスライダー出現」
     3月23日、有田市初島町に誕生した健康スポーツ公園「BIG SMILE PARK(ビッグ・スマイ…
  4. おさかな、食べていますか? 海に囲まれたニッポンは、種類豊富な水産物に恵まれています。今年度、全国…
  5. リビング和歌山4月6日号「生地卸商から始まり 多角化戦略で進化する 老舗100年企業」
    地域経済をリードする地元企業の魅力に迫る「すごいぞ!和歌山の底力」シリーズ。今回は和歌山市に根付い…

電子新聞 最新号

  1. リビング和歌山4月27日号「 和歌山の平安時代を旅する 光る紀伊へ」

    2024/4/25

    リビング和歌山4月27日号

    リビング和歌山4月27日号  平安時代ブーム。かつての皇族や貴族は、こぞって高野山や熊野三山を参詣し…
バックナンバー
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2024/4/25

    2024年4月27日号
  2. 2024/4/18

    2024年4月20日号
  3. 2024/4/11

    2024年4月13日号
  4. 2024/4/4

    2024年4月6日号
  5. 2024/3/28

    2024年3月30日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る