紀伊徳川家の初代藩主 徳川頼宣、入国400年

 頼宣が和歌山に入国してから400年。10月19日(土)~11月24日(日)、和歌山県立博物館、和歌山市立博物館で特別展が開催されます。1つの展覧会が、両館で行われるのは初めてのこと。頼宣について詳しく知らない人も必見です。

御三家の一つ・紀伊藩初代藩主 節目の年に特別な展覧会が開催

2019年は、紀伊藩の初代藩主である徳川頼宣(よりのぶ)が、紀伊(和歌山県)に入国して400年のアニバーサリーイヤーです。1619(元和5)年に、紀伊・伊勢55万5千石の藩主になった頼宣。和歌山城の改修や城下町の整備、紀州東照宮の建立などを行い、紀伊藩の藩政の基礎を築きました。徳川吉宗(5代藩主)はドラマなどで取り上げられることが多く認知度が高いですが、頼宣についてはあまりよく知らないという人もいるかもしれません。頼宣はどのような人物だったのでしょうか。

徳川家入国400年を記念して、和歌山市立博物館(和歌山市湊本町)と和歌山県立博物館(和歌山市吹上)が共同で、特別展「徳川頼宣と紀伊徳川家の名宝」を、開催。頼宣にまつわる重要文化財や和歌山県指定文化財など、貴重な文化財を見ることができます。市立博物館・県立博物館の共同研究が行った成果も紹介されています。

400年という節目の年、徳川頼宣とともに、“紀州”の基盤ができた時代に思いをはせてみませんか。

展示から頼宣の足跡や人物像を探る

周囲の人から頼宣にアプローチ 両館合わせて展示が完成

徳川頼宣は、1602(慶長7)年、京都の伏見城で、徳川家康の10男として生まれました。2歳のときに水戸藩、8歳のときに駿府(すんぷ)藩の殿様となり、1619年、18歳のときに和歌山へ。前時代の政治を引き継ぎながら、制度などを改めていき、紀伊徳川家240年の基盤を構築。城下町や寺社の拡張を行い、町をおおいに発展させたといわれています。

焼津市指定文化財(附)「地蔵菩薩立像(じぞうぼさつりゅうぞう)」海蔵寺蔵

「子安鬼子母神立像(こやすきしもじんりゅうぞう)」本遠寺蔵

「徳川頼宣と紀伊徳川家の名宝」の展示総数は、合わせて約200件。和歌山県立博物館では、頼宣が13歳のとき、初陣である大坂の陣で着用した具足(甲冑、かっちゅう)「縹糸威胴丸具足」、駿府時代の頼宣が“守り本尊”にしたと伝えられる地蔵菩薩など128件が並びます。和歌山市立博物館では、頼宣が家康の50回忌に紀州東照宮へ奉納した太刀「銘安綱附糸巻太刀拵」、母である養珠院が祈りを捧げ、その後頼宣を授かったといわれている「子安鬼子母神立像」など、74件が展示。

重要文化財「太刀(たち)銘安綱(めいやすつな)附(つけたり)糸巻太刀拵(いとまきたちこしらえ)」紀州東照宮蔵

和歌山県指定文化財「縹糸威胴丸具足(はなだいとおどしどうまるぐそく)」徳川頼宣所用紀州東照宮蔵

県立博物館主任学芸員の前田正明さんは、「頼宣については、意外と分かっていないことが多いんです」と。今回は頼宣の周囲の人から、その人物像に迫る特別展。市立博物館が母であるお万の方こと養珠院と紀州東照宮、県立博物館が家康や正室の瑤林院にスポットライトを当て、頼宣がどのような人物であったかを探っています。武功派のイメージがある頼宣ですが、寺社の復興を熱心に行ったり、昔詠まれた歌を写させて熊野三山に奉納したりと、信心深く繊細な面も読み取れるとか。市立博物館学芸員の佐藤顕さんは、「頼宣の死後に家臣たちが奉納した物なども多数。生きているときはもちろん、亡くなってからもシンボル的な存在として慕われていたのが分かります」と話します。

和歌山県立博物館主任学芸員・前田正明さん(左)、 和歌山市立博物館学芸員・佐藤顕さん(右)

「展示テーマは章ごとに分け、両館でリンクするような形になっています。“どちらか1館だけ”では終われないですよ」と前田さん。2館合わせて見ることで、より頼宣の人物像に近づけるはずです。会期中は、講演会なども開かれます(左記参照)。ミュージアムトーク(展示解説)は、10月19日(土)、11月3日(祝)、17日(日)、県立博物館で午前11時~12時、市立博物館で午後2時~3時に実施されます。

 

徳川頼宣と紀伊徳川家の名宝

期間 10月19日(土)~11月24日(日)

和歌山県立博物館(和歌山市吹上)
午前9時半~午後5時(入館4時半まで)

入館料 一般830円、大学生520円
※高校生以下、障害者、65歳以上、県内在学中の外国人留学生は無料、団体割引あり
休館 月曜 ※11月4日(休)、11日(月)開館。5日(火)、13日(水)休館

和歌山市立博物館(和歌山市湊本町)
午前9時~午後5時(入館4時半まで)

入館料 一般・大学生500円
※高校生以下、障害者、和歌山市老人優待券を持参の人は無料、団体割引あり
休館 月曜 ※11月4日(休)開館。10月23日(水)、11月5日(火)休館
会期中イベント
講演会「徳川頼宣と伏見・駿河・紀伊」 10月27日(日)
講演会「徳川頼宣と領内の寺社 11月2日(土)
特別講演会 「徳川御三家の成立と将軍家」 11月9日(土)
イベント「徳川宜子氏記念講演会」 11月23日(祝)
各会、午後2時~3時半、和歌山市立博物館2階講義室で。申し込み不要

申し込み 073(423)0003和歌山市立博物館

「現地見学会」 講師:和歌山大学名誉教授藤本清二郎さん
11月4日(休) 午後1時半~3時半 「和歌の浦を歩く」
11月16日(土) 午後1時半~3時半 「城下町北部を歩く」
両日事前学習会あり。各定員30人。参加希望者は下記へ申し込みを

申し込み 073(436)8670 和歌山県立博物館
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フロント特集

おすすめ記事

  1.  今年10月、食品ロス削減推進法が施行。食品メーカーや小売業などの企業で取り組みが進むことが期待さ…
  2. 「ねんりんピック紀の国わかやま2019」が、11月9日(土)~12日(火)の期間、和歌山県内で開催…
  3.  松阪牛、近江牛、神戸牛…、これまで“高級肉”といえば、サシがたっぷり入った霜降り肉が主流でしたが…
  4.  頼宣が和歌山に入国してから400年。10月19日(土)~11月24日(日)、和歌山県立博物館、和…
  5.  植物性の乳酸菌が含まれているキムチ。腸内環境を整えるほか、美肌や疲労回復効果もあるとか。また店それ…

電子新聞 最新号

  1. 2019/11/7

    リビング和歌山 11月9日号

    リビング和歌山11月9日号 今年10月、食品ロス削減推進法が施行。食品メーカーや小売業などの企業で取…
バックナンバー
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園
ページ上部へ戻る