9月20日〜26日は動物愛護週間
譲渡会で新たな出合い
犬や猫を家族に迎える

リビング和歌山9月23日号「9月20日〜26日は動物愛護週間 譲渡会で新たな出合い 犬や猫を家族に迎える」

 犬や猫などを飼おうと思ったとき、どこから迎え入れますか? ペットショップや知人の紹介など、いろいろな方法がありますが、保護犬・保護猫の譲渡を選択肢の一つに加えてみませんか。9月20日~26日の「動物愛護週間」に合わせ、今号は保護犬・保護猫について取り上げます。

近年、保護犬・猫の認知度アップ
飼う前に家族で話し合いが大切

保護犬・保護猫とは、飼い主も住むところもなく、施設や団体、個人宅に一時保護されている犬や猫のこと。近年、動物愛護や管理に関する国の法律に加え、自治体や動物愛護団体、ボランティアなどの取り組みにより、保護犬や保護猫に対する認知度がアップ。新しい飼い主に譲渡される件数が増えています。

自治体運営の施設として、和歌山県内には「和歌山県動物愛護センター」(紀美野町国木原)と和歌山市動物愛護管理センター(和歌山市松江東)の2カ所あり、直接または保健所などを通じて保護、譲渡事業を行っています。

動物を飼うということは同時に飼い主としての責任も伴います。県動物愛護センターによると、現在、収容される犬の多くが、以前飼われていたと考えられるそう。迷子や飼育放棄を防ぐために国は昨年6月、販売される犬や猫について、飼い主情報が確認できるマイクロチップの装着を法律で義務化。それ以外の犬・猫にも推奨していますが、浸透するのはまだまだこれから。同センター業務課長の片桐寿和奈さん(写真下)は、「犬や猫は10年以上生きます。飼う前には、愛情を持って飼い続けることができるかなど、環境や費用の面を含め、家族でよく話し合うことが大切です」と伝えます。
同センターで保護された犬・猫は、病気がある場合などを除き、新しい家族のもとへ。片桐さんは「譲渡後は飼い方相談や里帰り事業でサポートします。他にも、犬との触れ合いなど、さまざまなイベントを開いているので気軽に当センターにお越しくださいね」と話しています(下記)。

次項では、保護犬・猫と暮らす人を取材。譲渡会などの日程も伝えます。

犬との触れ合いイベント

水〜月曜、祝日 午後2時半〜3時
※予約不要、天候や動物の体調により中止する場合あり

WAWフェスタ㏌動物愛護週間

9月23日(祝)午前10時~午後5時
セミナーや犬のしつけ方教室、動物との触れ合いの他、ワークショップ、ゲームなどもあり。ペット同伴可。申し込み不要。参加無料。スケジュールなど詳細は「わうフェスタ」で検索を

ボランティア募集中!

ミルクボランティア
保護された授乳期の子犬・子猫を離乳するまで世話します

一時預かりボランティア
保護された犬・猫を預かり、人に慣れさせるなどのしつけをサポートします

譲渡ボランティア
保護された犬・猫を譲り受け、新しい飼い主を探します

お問い合わせ 県動物愛護センター
073(489)6500

保護犬・猫と楽しむ暮らし

退屈することがないくらい充実
犬と猫合わせて4匹との生活

「モチちゃん」と声をかける生賀さんを見つめ、甘える保護犬のモチ

「モチちゃん」と声をかける生賀さんを見つめ、甘える保護犬のモチ

リビングで眠る保護犬のモチ(メス・3歳)、その横にはフレンチブルドッグのコア(メス・4歳)が寝息を立てています。「出合った当時は生後4カ月ぐらい。真っ白で小さくて」と目を細めるのは、飼い主の生賀ひと美さん(写真)。

モチは、和歌山市動物愛護管理センターで保護された野犬の子犬8きょうだいの1匹。生賀さんの近所に住む一家が、ボランティアで一時的に預かり、育てていました。出合いはコアの散歩の途中。生賀さん宅にはすでにコアの他、保護猫2匹がいましたが、「以前、犬を2匹飼っていたこともあり、モチを迎えることに迷いはありませんでした」と話します。

モチ

モチ

モチはすぐに生賀さん家族に溶け込んだものの、普段と異なる環境に対してはとても敏感。家に来たばかりのころは、車のライトを怖がるなど、たびたび脱走することもあったそう。「いろいろな人に助けてもらい、家に連れて帰ったことが何度もありました。思えば、根気と体力はいりましたね。でも今は屋外より室内の方がいいようで、庭でいてもすぐに家の中に入りたがるんですよ」と話します。

物静かで優しい性格。コアや猫とけんかをすることもないといいます。最近は単身赴任から戻ってきた夫・裕さんと一緒に過ごす時間も増え、生賀さんいわく「おやつをもらうなど、甘えさせてくれるので、すっかりお父さんっ子(犬)に」。朝晩、夫婦と犬2匹で散歩に行くことも多く、2人の「行くよ~」の声に尾尻を左右に振り、喜びを表現します。

取材中も生賀さんに寄りかかり、全身を使って甘えるモチのしぐさに、「愛情表現が豊かで、とてもかわいいんです」と笑顔。「毎日、退屈することがありません」とぎゅっと抱きしめていました。

譲渡会で抱っこし、一目ぼれ
子どもたちの成長を感じる日々

自宅のリビングで猫用のおもちゃで遊ぶ、梅崎さんと保護猫のキッス

自宅のリビングで猫用のおもちゃで遊ぶ、梅崎さんと保護猫のキッス

「黒と白のコントラストが印象的で、一目ぼれでした」と話すのは、梅崎秀洋さん(写真)。2人の子どもが小学生になり、手が離れたのを機に、妻・実奈子さんと話し合い、保護猫を迎えることに。今年7月、紀の川市内で開かれていた譲渡会でキッス(メス・5カ月)と出合いました。梅崎さんは、「その後も、家族で何度か譲渡会に行きましたが、どの子猫を見ても、キッスを抱っこしたときの感覚が頭から離れなくて」と振り返ります。

キッス

キッス

生後まもなく保護されたキッス。ボランティアサークル「WITH DOG(ウィズ・ドッグ)」のミルクボランティアに育てられていたこともあり、とても人懐っこい性格。梅崎さんの“家に来たことがストレスになったら…”“子どもたちと仲良くできるか?”といった心配は無用で、譲渡前のトライアル期間中から、子猫ならではのおてんばぶりを発揮していたとか。「トライアル中、どうすればいいのか迷ったときは、ボランティアの人がサポートしてくれました。今でもつながっているので心強いです」と言います。

キッスを迎えて約2カ月、次第に子どもたちにも変化が。「息子はキッスのじゃまにならないようにと、おもちゃを片付けたり、大きな音を出さないようにしたり、気遣いができるように。下の娘は、キッスの世話をするなど、精神的に成長したのを感じます。そして何よりも命の大切さを学ぶ機会になっています」と話します。

猫タワーを上り降りしたり、おもちゃで遊んだり、楽しそうに飛び跳ねるキッス。梅崎さんは、「日に日に“かわいい”と思う気持ちが高まり、今は娘が一人増えたという感じ。子どもたちと同様、成長を見守っていきます」と笑顔を見せていました。

譲渡までの流れ

①飼い方講習会
動物を飼うにあたっての必要な知識、関連法規などの講習を受けます

②飼育環境調査
動物を飼える環境があるか、家族の同意があるかなどの調査を受けます

③お見合い
犬や猫とお見合いをします

④譲渡
家族として犬・猫を迎えます
※譲渡にかかる費用は無料。飼育環境調査の結果、譲渡できない場合もあり。犬は譲渡時に、狂犬病予防の注射(2700円)が必要。登録手数料(3000円)は各市町村へ。和歌山市の場合は譲渡時に支払い

【参加無料】飼い方講習会&譲渡会スケジュール

申し込み不要、直接会場へ。詳細は各センターに電話で問い合わせを
※どちらかのセンターで、1年以内に譲渡講習会を受けた人は、受講済証を持参すれば、センターでの講習会受講が免除されます

和歌山市動物愛護管理センター

開催日

9月/24日(日)
10月/14日(土)、29日(日)
11月/11日(土)、26日(日)

時間

午後1時~3時(受け付けは0時半から)
※基本、毎月第2土曜・第4日曜に開催

電話 073(488)2032
住所 和歌山市松江東3-2-63
営業時間 午前8時30分〜午後5時15分
定休日 土・日曜、祝日、年末年始
駐車場 あり

和歌山県動物愛護センター

開催日

9月/24日(日)
10月/8日(日)、13日(金)、22(日)
11月/1日(水)、12日(日)、26日(日)

時間

午前11時〜正午
※受講済証を持参すれば、譲渡会は常時開催

電話 073(489)6500
住所 紀美野町国木原372
営業時間 午前10時〜午後5時
定休日 火曜、年末年始
駐車場 あり

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