和歌山市を舞台に多彩な音色が響く 「きのくに音楽祭」開幕 !

 演奏家と地域の人が一緒になって多彩な音楽を楽しむ、住民参加型の音楽祭「きのくに音楽祭2019」(同音楽祭実行委員会、和歌山県立図書館主催)が、10月4日(金)~6日(日)、和歌山市を舞台に開幕します。芸術の秋、みんなで出掛けませんか。

邦楽、洋楽、ダンスなどが融合
音楽がより身近になる環境づくりを

クラシックやジャズ、邦楽など、音楽のジャンルはさまざま。でも、聴き慣れていないと、「なじみがない」「堅苦しそう」と敬遠しがちに。そんな先入観を持っている人たちにこそ、気軽に聴いてもらいたい音楽祭が全国各地で開かれるようになっています。

和歌山でも一流の演奏をより身近で聴ける環境をつくろうと、東京藝術大学学長の澤和樹さんを総監督に、和歌山県にゆかりのある演奏家や音楽愛好家、地元企業などが集結。実行委員会を立ち上げ、10年間の継続を目標に「きのくに音楽祭」を企画。初回が10月4日(金)~6日(日)の3日間、メディア・アート・ホール(和歌山市西高松、和歌山県立図書館2階)を主会場に開かれます。

期間中、若手アーティストが中心となり、邦楽やクラシックの演奏、ダンスなどを披露する他、地元の子どもたちもミニライブで参加。室内のコンサートホールだけでなく、和歌山城や商店街などまちなかでのパフォーマンスもあり、多彩な趣向が凝らされています。

「音楽イベントが日々の生活の楽しみの一つとして浸透していけば」と期待を寄せる実行委員会のメンバー。澤さんに音楽祭について話を聞く他、期間中のスケジュールを紹介します。

身近で音楽の魅力を味わって !

「きのくに音楽祭」総監督・澤和樹さんに聞きました

――「きのくに音楽祭」は、音楽の魅力を身近で感じられる環境をつくろうと企画されたと聞いています。総監督として、改めてその思いを聞かせてください。
2013年、音楽祭のメイン会場でもある和歌山県立図書館のメディア・アート・ホールの音楽監督に就任して以来、誰もが気軽に立ち寄れる図書館に併設するホールの特性を生かして、これまでクラシック音楽に触れる機会の少なかった人はもちろん、親しみづらさを感じていた人たちに、すばらしい音楽との出合いの場をつくりたいと考えてきました。和歌山で初めてとなる「きのくに音楽祭」も、そのコンセプトを受け継ぎ、コンサートホールだけでなく、和歌山城や神社、商業施設などでの演奏も含め、まちなかの身近なところで、自然体で音楽に親しんでもらいたいと思っています。

人の心に潤いをもたらす芸術
ジャンルの垣根を越えた演奏
交流や出合いを楽しんで

――和歌山県出身の演奏家や地元の子どもたちが多数参加します。今回のプログラムの特徴を教えてください。
音楽祭の総監督を務める私自身や、プロデューサーをお願いした箏(そう)曲家の西陽子さん、ピアノの宮下直子さんたちは、すでに和歌山の音楽界では、ご存じの人が多いかと思います。今回の音楽祭では、県外や外国で実力を認められながらも、出身地・和歌山では、まだそれほど知られていない若手演奏家が出演します。この機会に、次代を担う若手演奏家に大いにがんばっていただき、地元の皆さんの応援を得られる機会になればと願っています。また、クラシック、邦楽、ジャズ、ダンスなども含め、ジャンルの垣根を越えた交流も楽しんでいただければうれしいです。2年前に県立博物館と県立図書館に収蔵された「南葵(なんき)音楽文庫」のすばらしい資源を活用したプログラムにもご期待を。

――いろいろな聴き方、楽しみ方があるかと思いますが、初めて音楽会に足を運ぶ人にアドバイスをするとすれば? また、澤さん自身の聴き方、楽しみ方は。
これまで聴いたことのない音楽、それはジャンルの違うものであったり、できたばかりの曲であったり…、これらを新鮮な気持ちで聴けることは幸せです。その曲の成り立ちを知ったり、自分自身でイメージを膨らませたりと、聴き方にルールはないので、身をゆだねてみてはどうでしょうか? 私自身は、演奏を聴きに行くと、身をゆだね過ぎるのか、しばしば心地良い眠りに誘われ、寝てしまうことが多くあります(笑)。これが究極の楽しみ方かも。

――音楽祭は、子どもたちにとって生の音楽に触れるきっかけにもなるかと思います。澤さん自身、3歳の頃に童話の絵本『三匹のこぶた』に出合ったことがきっかけでバイオリンを始めたと聞いています。音よりも先に絵としての出合いだったのでしょうか。実際に音として音楽に触れたときの思い(感覚)は覚えていますか ?
バイオリンを始めたきっかけは、絵本の『三匹のこぶた』でしたが、音としては、私のおじがレコード会社に勤めていたこともあって、子どもの頃、身近にレコードプレーヤーがあり、サラサーテ作曲「チゴイネルワイゼン」やメンデルスゾーン「バイオリン協奏曲」などのクラシックの名曲を聴く機会は比較的早かったと思います。ハーモニーの美しさに子どもながらに感動を覚えました。私自身が経験したように、今回の「きのくに音楽祭」が、多くの子どもたちにとって音楽との良い出合いとなることを願っています。

――もし、音楽と出合わなければ何をしていたと思いますか。
高校2年生くらいまでは医師、建築家、音楽家の3択でした。

――すでに音楽家が将来の選択肢に入っていたのですね。インターネット動画で、新小学1年生の姿で大学をPRされているのを見て、驚くと同時に思わず笑ってしまいました。今、音楽以外で新たに挑戦したいことは。
役者(コメディアン?)です! 変身願望があるのと、人を楽しませることに幸せを感じますから。

――演奏家、学長、総監督など、さまざまな顔を持たれています。人を楽しませたい・・・を含め、そのパワーの源はどこに。
自分自身が出合えたクラシック音楽や芸術の持つ「人の心に潤いをもたらす芸術の素晴らしさ」を一人でも多くの人々と共有したいという思いがあります。

――初の音楽祭開催の発表から約1年半の時を経て、いよいよ来月となりました。今の心境を。
今からワクワクしています。多くの新しい出会いがあることも楽しみの一つです。

――今後10年間継続して開かれる予定と聞いています。10年後に向けての構想はありますか。
焦らず、地道に、地域から愛される存在になっていってくれたら、と願っています。そして、当面は和歌山市内ですが、徐々に県内のいくつかの場所、例えば紀南や高野山・熊野などでの開催も夢見ています。

――澤さん自身はどのように関わっていこうと考えていますか。
せっかく生まれた「きのくに音楽祭」を、個性豊かで、息の長いものにしていくために、実行委員会や演奏家の皆さん、支援してくださる人たち、一般のお客さんの声を大切にしつつ、大きなビジョンで運営できるように努めたいと思います。

――最後に、読者の皆さんにひとことPRをお願いします。
「つれもていこら!」とお誘い合わせの上、ぜひ、遊びに来てください!

「きのくに音楽祭」の魅力について話す澤さん

澤和樹さん
和歌山市出身。東京藝術大学学長。国内外で多数の音楽コンクールや演奏会に参加し、数々の賞を受賞しています

 


※チケット完売分、「宵祭ミニライブ」など除く

10月4日(金)

・奉納演奏

時間  午前9時~9時半 
場所  伊太祁曽神社(和歌山市伊太祈曽)
内容  バイオリン奏者・澤和樹さんと箏奏者・西陽子さんによる奉納演奏

・オープニングライブ@和歌山城

時間  正午~午後0時半
場所  和歌山城天守閣前広場
内容  バイオリンと尺八、キーボードのコラボレーション。音楽祭のテーマ曲などが披露されます

・きのくに発掘コンサート

時間  午後1時半~3時
場所  メディア・アート・ホール(和歌山市西高松、県立図書館2階)
定員  200人
料金  大人1500円
内容  紀州徳川頼貞のコレクション「南葵音楽文庫」がテーマ。頼貞と親交のあったチェリストに焦点を当て、チェロの名曲集で構成

・今夜はクラシック

時間  午後7時~9時
場所  メディア・アート・ホール
定員  300人
料金  大人1500円、小・中・高校生500円
内容  ピアノと弦楽器のアンサンブル。東京藝術大学による「和歌山Jrアンサンブル講座」選抜メンバーのロビー演奏も

10月5日(土)

・子供の子供による子供のためのマラソンコンサート

時間  午前11時~午後3時
場所  イオンモール和歌山1階サークルコート(和歌山市中字楠谷)
内容  小学4・5・6年生によるコンサート。楽器を携え、リレーのように音をつなぎます

<出演者募集>

コンサートに出演する県内在住の小学4・5・6年生を募集。楽器や申し込み方法など、詳細は問い合わせを。

締め切り 9月10日(火)
お問い合わせ先 090(1593)3640 千田さん

・高校生ミニライブ

時間  午後1時~3時
場所  県立近代美術館・博物館エントランス広場(和歌山市吹上)
内容  オーディションで選ばれた県内の高校生のライブ

・今夜は邦楽

時間  午後7時~9時
場所  メディア・アート・ホール
定員  300人
料金  大人1500円、小・中・高校生500円
内容  古典や現代音楽など邦楽の魅力が満載。オーディションで選ばれた演奏者も参加

10月6日(日)

・近藤良平がやってきた

時間  午前11時~11時半
場所  和歌の浦明光通り
内容  舞踊家・近藤さんの先導で、和歌浦の明光通りを、みんなでにぎやかに踊り歩きます

 

時間  午後3時~4時
場所  和歌の浦アート・キューブ(和歌山市和歌浦南)
定員  120人
料金  3000円
内容  和歌の浦を描いた舞踊戯曲「和歌の浦」の序の幕。箏曲とダンスのパフォーマンスは見応えあり

・きのくに音楽祭ファイナルコンサート

時間 午後7時~9時
場所 メディア・アート・ホール
定員 240人
料金 大人1500円、小・中・高校生500円
内容 千秋楽は演奏家が勢ぞろい。さまざまなジャンルの音楽で構成。一夜限りのサプライズ演奏も披露

チケットの取り扱いなど、詳細はきのくに音楽祭ホームページ(http://kinokuni-fes.com/)、または電話で。販売チケットは未就学児の入場不可 

お問い合わせ先 きのくに音楽祭実行委員会事務局(県立図書館文化情報センター内
電話番号 073(436)9530
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フロント特集

おすすめ記事

  1.  初心者からベテランまで、世代、経験は問わず、和歌山を舞台に自転車を楽しんでいるサークルから本格派ま…
  2. ユージさん 1987年9月9日生まれ、アメリカ合衆国出身。モデル、タレント、俳優として幅広く活躍…
  3.  テレビや動画配信サイト、ソーシャル・ネット・ワークサービス…さまざまな形で情報を得られるメディアが…
  4. SBKけむりフード(20人)  市民の防火・防災意識の向上を図る「和歌山市消防協会」(同市七番丁)…
  5.  演奏家と地域の人が一緒になって多彩な音楽を楽しむ、住民参加型の音楽祭「きのくに音楽祭2019」(同…

電子新聞 最新号

  1. 2019/9/19

    リビング和歌山 9月21日号

    リビング和歌山9月21日号 9月25日は「主婦休みの日」。3児のパパとして奮闘中のユージさんに、家族…
バックナンバー
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園
ページ上部へ戻る