決して表に出せない幻の「レインコート」とは？

決して表に出せない
幻の「レインコート」とは？

この時季、「雨々降れ降れもっと降れ〜♪」と歌うのは、八代亜紀さんではなく、野球中継がある裏番組の放送局関係者。というのも、金本阪神が圧倒的に強く（視聴率だけだが）、試合が雨天中止になってほしいから。一方、阪神中継を予定していた局にとっては、中止用の差替え番組（通称・レインコート）は、かなり重要だ。大体は、過去の特別番組を再放送している。が、これはテレビに限っての話。ラジオだと丸っきり事情が違う。突然の中止でも、別番組を生放送できるよう待機しているのだ。MCもスタッフもひたすら待ち、野球が中止にならなければ、放送もない。もう一つ、事前に収録しておくパターンもあるが、実はこれが伝説的に面白いことが多い。何せMCも放送されるか分からないと高をくくっているので、キワキワな過激トークを連発するのだ。しゃべりがメインのラジオだと、時節ネタも多く、収録しても、結局お蔵入りになることも。ちなみにレインコートのギャラは、正規の額よりも少ないことが多い。僕は「ギャラギャラくれくれもっとくれ〜♪」と歌いたい。

テレビのツムジ関西の放送作家がバッサリ！
文：岡内義人
読売テレビ「す・またん」「かんさい情報ネットten.」「土曜はダメよ」、ABCラジオ「桑原征平粋も甘いも」などの番組構成を担当中。