スタッフロールで分かる
番組の力関係とは?
この業界に入った新人が、番組最後に流れるスタッフロールに初めて名前が載りはじめる5月。誰もが喜び、その放送データを一生消さず残しているものだ。五月病も吹き飛び、仕事の励みにもなる。そんなスタッフロールから、番組のパワーバランスが垣間見えるのをご存じだろうか。
バラエティー番組のエンディングに並ぶ「プロデューサー」「演出」「ディレクター」などの肩書、その順番には番組ごとの“力関係”がにじんでいる。例えば、ある番組では演出が最上位だが、別の番組では、筆頭はプロデューサー。時には、放送作家が筆頭に来ることもある。また、上下2列に名前が記載されている場合は、上の方がより上位だ。放送日によって、担当だった人が上へと移動するケースもある。名刺代わりのこの並びは、単なる形式ではなく、「誰が現場を握っているか」の暗黙のメッセージといえるのだ。視聴者が何気なく目にするクレジットの行間に、放送局の文化や制作体制の変遷が潜んでいる。新人は名前を見つけて喜ぶが、ベテランはその並び順で権力闘争を読むといったところだ。
テレビのツムジ 関西の放送作家がバッサリ!
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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