生活習慣病を予防して健康寿命を延ばそう!Vo.4

生活習慣病あれこれ③

脂質異常症、そして内臓脂肪型肥満

“内臓脂肪型肥満”に注意!
動脈硬化の引き金に

「労働省作業関連疾患総合対策研究班の調査(2001)」より

「労働省作業関連疾患総合対策研究班の調査(2001)」より


生活習慣病の代表的な疾患の3つ目「脂質異常症」は、血液中のコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質が、一定の基準より多い状態のことで、以前は「高脂血症」といわれていました。

血液中に余分な脂質が多くなると、動脈硬化を起こしやすくなり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。特に、高血圧、糖尿病を併発している場合、家族に心筋梗塞や狭心症などがある場合、また喫煙者などではリスクが高まります。

脂質異常症には、「悪玉(LDL)コレステロールが多い場合」「善玉(HDL)コレステロールが少ない場合」「中性脂肪が多い場合」の3つのタイプがあります。

脂質異常症の原因の多くは、食生活にあります。動物性脂肪の多い食品(肉類、乳製品など)やコレステロールを多く含む食品(鶏卵、魚卵、レバーなど)を多くとりすぎたり、食べ過ぎによる慢性的なカロリー過多、アルコールの飲みすぎなども原因です。

さて、「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」のどれも、食生活の偏りや運動不足などよる「内臓脂肪型肥満」が要因になっています。

内臓の周辺に脂肪がたまると、異常な物質が分泌され、細胞のインスリンへの反応が悪くなったり、血管壁の修復が阻害されるなどして、糖尿病、高血圧、脂質異常症などを誘発します。これらは全て動脈硬化の原因になります。

内臓脂肪型肥満に、糖尿病、高血圧、脂質異常を2つ以上伴う状態を「メタボリックシンドローム」をいいます(右表参照)。また、上の図に示すように、これらのリスクが多くなると、脳卒中や心疾患などの発症リスクが高まります。個々の疾患だけに注目するのではなく、最大の要因である内臓脂肪を減少させる対策をとることで、これらの生活習慣病も改善します。

(和歌山市健康局保健所長・永井尚子)
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