秋の空 ②

―秋といえば、スポーツ、芸術、食をイメージしますが、 実感するのは日暮れの早さ。″もう少し日が長かったら”と思うこともあります。
 確かに、そうかもしれませんね。この時期、私がいた南極は春。夜の時間が徐々に短くなり、11月末には太陽が沈まない「白夜(びゃくや)」に入ります(写真)。夜でも空は明るいので、寝るときは部屋を暗くするなど、体内時計が狂わないように工夫していました。

―南極の春の空は白夜。日本の秋の空では「うろこ雲」が見られますよね。
  秋の風物詩の一つ。うろこ雲は氷の粒が集まってできています。空の高いところでできるのが特徴です。

―高いところ? そういえば″秋は空が高い”って言いますものね。
 秋空が高く感じるのは、春や夏の空に比べて空気中の水蒸気やちりが少なくなり、空気が澄んでいるから高く見えるのですよ。
 
―ちりが影響?
 はい。秋から冬は、夏のように日差しが強くないので上昇気流が弱く、地面付近の土やホコリが舞い上がりにくいからです。

―秋はなぜ水蒸気が少ないのですか?
 夏に日本列島を覆う高気圧は太平洋の海上で発達したものなので、空気中にたくさんの水蒸気を含んでいます。でも、秋の高気圧は中国大陸で発達したものなので、空気中の水蒸気が少なく乾燥しています。

―そういえば、秋になると肌の乾燥や喉のイガイガが気になります。
 水分補給はもちろん、肌のお手入れも忘れずにしましょうね!

太陽の連続撮影(左から移動) 国立極地研究所提供

回答者
田中省吾さん
和歌山地方気象台の技官で、日本南極地域観測隊の元隊員
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