第4回 ねんねこ祭り 〜御飯持ちと童児〜

子どもの成長と豊作を祈願

盛装したご飯持ちを先頭に、日の出遥拝所まで渡御


イセエビ漁が盛んな漁師町・串本町田原地区。路地の先にたたずむのが「ねんねこの宮」で親しまれている木葉(このは)神社。古くから紀南地方では、子育ての宮として参拝するといった習わしがあります。

この地区で、子どもの成長と豊作を願って行われる祭りが「ねんねこ祭り」。その準備は、10月最後の「卯(う)」の日の翌日から行われます。井谷正守宮司は「浜辺の一画にしめ縄を張った“潮くみ田んぼ”で海水をくみ、祭り代表者とその家を清める“潮くみ神事”をします。今は祭り前の5日間ですが元々、約1カ月間行っていました」と話します。

祭り当日は、「日の出遥拝(ようはい)」の渡御で始まります。行列は、道を清める「潮打ち」、洗米とサカキの枝を納めたおひつを頭上で支えた女児「御飯持ち」、はかま姿で腰に刀をさした「大幣(おへい)持ち」「御幣(ごへい)持ち」「童児(どうじ)などが続きます。宮司が鈴をチリンと振り鳴らすと一行は一歩前進。鳥居から遥拝所までの数百㍍を1時間かけ、ゆっくりと練り歩きます。

井谷宮司と童児とのミカン問答


遥拝所に着くと、太陽に向かって、おひつを供えて祝詞を奉納。本殿に戻り、釜湯を使っておはらいをした後、拝殿での神事に。升に米を盛り、その上に折り紙で折ったウズラをのせて弓で射る「お弓の儀式」と、宮司と童児がミカンとコウジをのせたゴザの両側に座り、「ミカン食おうか」「コウジ食おうか」「酒飲もうか」と交互に唱えながら、両端からゴザを巻いていく「ミカン問答」を行います。どちらも豊作祈願を表現しています。

その後が子どもの成長を願う子守神事。宮司が巻いたござ(ふとん)を肩の位置で持ち、子どもをおんぶするようにして「ねんねこ、ねんねこ、おろろんよー」と唱えながら歩いて御幣持ちへ。ござは次々と別の御幣持ちにつながれ、最後に童児に渡されます。さらに、赤い布で作った枕、米を白布で包み乳房を形どったもので同じ動作を繰り返します。

この祭りは子どもが主役である一方、地区の子どもの数は減少傾向。井谷宮司は「どう祭りを継続していくかが今の課題」と解決法を模索しつつ、「いい祭りなので、みんなの協力をいただきながら守っていきたいです」と力を込めています。

【祭り情報】

日時 12月3日(日)
住所 木葉神社(串本町田原)
電話 0735(74)0470
内容 7:00 日の出遥拝所へ渡御
8:00 本殿大前儀
9:00 お弓の儀式、ミカン問答、子守神事、餅まき
10:00 神楽奉納、獅子舞
12:00 終了

※毎年12月第1日曜日に行われます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コーナー

関連キーワード

フィッツミー和歌山店
健康クラブ
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

今週のリビング新聞

  1. 2019/1/17

    絵のある生活
    絵を鑑賞して、好みの一枚を探してみませんか。絵画展「2019新春・絵のある生活」が、2月3…
  2. 和歌山県国際交流センター(和歌山市手平)のグローバルセミナー「ニンパントンさんに聞いてみよ…
  3. 画廊ビュッフェファイヴ(海南市大野中)で、「2019新春・和歌山にかかわる作家たち展」が、…
  4. 趣味は? 今は子どもたちと遊ぶこと。昆虫を育てたり、実験して遊んだり、少年時代をやり直し…
  5. 漫画家マエオカテツヤさんが出題 子どもたちの自由な発想を紹介し、ツッコミます。  今回…

電子新聞 最新号

  1. 2019/1/17

    リビング和歌山 1月19日号

    リビング和歌山 1月12日号 スムージーを温めて!?と驚くかもしれませんが、加熱することで吸収力が高…
バックナンバー

おすすめ記事

  1. スムージーを温めて!?と驚くかもしれませんが、加熱することで吸収力が高まったり、よりパワーを発揮する…
  2. 2019年4月30日をもって、平成に幕を閉じ、5月1日から新しい元号になります。平成の時代に生…
  3. 防災安心セット(車載用)(3人) 7年保存クッキー・水、使い捨てトイレ、アルミブランケット、伝言カー…
  4. 年末年始号
    日本のロック界を代表するアーティストに昇り詰め、和歌山出身の有名人の中でも、“超メジャー級”のHY…
  5. 大根は生で食べれば栄養満点! ミカンと一緒にジュースにすることで、おいしく飲めます 《材料(4人分)…
フィッツミー和歌山店
健康クラブ
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園
このエントリーをはてなブックマークに追加
ページ上部へ戻る