エンソくんきしゃにのる

エンソくんきしゃにのる

エンソくんと一緒に
初めての汽車の旅を!

「ほげた駅」にやってきた男の子、エンソくん。手にはトランクを持った旅支度。田舎のおじいさんのところへ遊びに行くので、今日、初めて一人で汽車に乗ります。

緊張した顔で雑踏の中を歩くエンソくんの視界に入るのは大人の足ばかり。唯一顔が見える背丈の女の子は、当然のように母親に手を引かれています。「ほいさ駅」までの切符を買い、ホームを探して汽車に乗り込みます。ポーッ、しゅっぱーつ。

町を走り、橋を渡り、トンネルを抜けて高原の駅に着きました。そこへ乗り込んで来たのはヒツジ飼いとたくさんのヒツジたち。いつの間にか他の乗客はいなくなっていました。

お昼になって、エンソくんはヒツジの形のコロッケとコーンがたっぷり入った駅弁を食べ、ヒツジたちは草を食べます。一斉に食べて、一斉に眠っていたらもう終点。おじいさんが迎えに来てくれていました。

『エンソくんきしゃにのる』(出版=福音館書店、作・スズキコージ)は、乗り物好きの男の子たちに人気のロングセラー絵本です(初版昭和61年7月こどものとも)。スズキコージさんの独特の世界観に魅了され、初めて一人旅をするエンソくんと不安な気持ちを共有し、エンソくんに自分を重ねて車窓の風景を楽しんだり、駅弁を食べたりして汽車の旅を満喫します。

スズキコージさんの絵本は言葉も楽しく、エンソくんが出発する駅の名は「ほげた」、行き先は「ほいさ」です。「ほげた」は「ほげた(頬桁=ほげたをたたく)」では?「ほいさは?」と考えていて、『やまのかいしゃ』(出版=架空社、作・スズキコージ、絵・片山健)に出てきた「ほげた」さんと「ほいさ」くんではないかと。そして「エンソクくん、エンソくん」と読むうちに、「えんそく(遠足)」になりました。

就職して初めてもらったお給料で、長男は自分用にこの絵本を買い求めました。18歳で初めて一人旅をした次男は、「エンソくんに負けたなあ」と悔しそうでした。インパクトの強い絵本です。

名前なりきよ ようこ
プロフィル絵本編集者として勤務後、渡欧。帰国後フリーに。
保育所や小学校で読み聞かせを25年以上続けている。絵本creation(編集プロダクション)代表

子育て・教育

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