不動産屋さんのトリセツ④
不動産業者に払う
「仲介手数料」って?

専門家が間に入ることでトラブル回避

 マイホームは、人生における大きな買い物。物件購入金に加え、諸費用がかかることをお忘れなく。シリーズ4回目は、初期費用の一つである「仲介手数料」について、和歌山県宅地建物取引業協会の広報啓発委員長・武田雅博さんに聞きました。

家や土地の購入を考えたとき、相談先として頼りになる不動産業者。「不動産業者は依頼された条件に合う物件を探し、売り主と買い主の間に入って、契約や引き渡しのサポートをします。その対価となるのが、仲介手数料です」と、武田さんは説明します。

仲介手数料の金額は宅地建物取引業法で定められていて、その上限額は物件の売買価格に対する比率で計算されます。「仲介手数料を簡潔に求められる速算式があり、200万円超え400万円以下の物件は売買価格×4%+2万円、400万円超えの場合は売買価格×3%+6万円で計算します」と武田さん。「仲介手数料には消費税がかかるので、その分も加えてください」とも。

例えば、1000万円の家を購入する場合には、36万円+消費税が仲介手数料の上限額になります。「上限額以上の金額を要求する業者は違法なので、注意してください」と、武田さんは忠告します。

仲介手数料は成功報酬であるため、支払うタイミングは売買契約が成立したとき。または契約時に半金、成立時に半金を用意するケースもあります。現金で支払うのが一般的です。

不動産売買は、必ずしも仲介業者を通す必要はありません。しかし、不動産取引には、複雑な規制や法令上の制限があり、宅地建物取引士をはじめとした、知識と経験が豊富な専門家が間に入ることで、契約トラブルを避け、適正価格による取引が行われます。「契約や取引で過失が生じた場合は、仲介業者が法的な責任を負います。仲介手数料は、その責任を受け持つ対価でもあります」と、武田さんは最後に話していました。

武田雅博さん

武田雅博さん


不動産に関する相談は宅建協会まで

お問い合わせ073(472)4600(祝日除く月~金曜の午後1時~4時半)

ハウジング

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年11月29日号「新たな視点で魅力を発掘し、情報を発信 岩出市地域おこし協力隊着任」
     JR岩出駅前に観光案内所の整備を進めている岩出市。市が初めて募集した地域おこし協力隊も着任し、“…
  2. リビング和歌山2025年11月22日号「昨年よりさらに進化!冬の街を彩る130万の光 KEYAKI Light Parade」
     今年も、けやき大通りがキラキラとした光と笑顔に包まれる季節がやってきます。今年で3年目となる冬の…
  3. リビング和歌山2025年11月15日号「和歌山県の手仕事を訪ねて丈夫で温かみのある風合い手すき和紙の伝統をつなぐ」
     書や工芸、日用品など、暮らしの中で、広く親しまれてきた「和紙」。植物・コウゾと、その繊維を均一に…
  4. リビング和歌山2025年11月8日号「「もしもノート」を活用して 始めてみよう“人生会議”」
     11月30日は、「人生会議の日」。厚生労働省により定められたものですが、“人生会議”って何? 今…
  5. リビング和歌山2025年11月1日号「深まる秋 お出かけも夜長も カフェでわたし時間」
     ぐっと気温が下がり、秋が一気に深まりました。山々が色づき始め、そろそろ届く紅葉の便りにお出かけ気…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/11/27

    2025年11月29日号
  2. 2025/11/20

    2025年11月22日号
  3. 2025/11/13

    2025年11月15日号
  4. 2025/11/6

    2025年11月8日号
  5. 2025/10/30

    2025年11月1日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る