名草戸畔 古代紀国の女王伝説 増補改定3版が発売に

著者・なかひらまいさんがゆかりのある神社へお礼参り

お礼参りで宇賀部神社を訪れたなかひらまいさんと小野田典生宮司。「伝承が消えずに伝わっていってほしい…」と

名草地方(現在の和歌山市と海南市)で語り継がれてきた古代紀国の女王・名草戸畔の伝承をもとに構成された書籍「名草戸畔 古代紀国の女王伝説」(出版=スタジオ・エム・オー・ジー)の増補改訂3版が、11月11日に発売されました。

同書は、2010年に初版、13年に増補改訂版がリリースされ完売。およそ2000年前に実在したといわれる名草戸畔は、『日本書記』では、「神武に殺された」と記されています。しかし、作家でイラストレーターのなかひらまいさんが研究を進めていくうちに、地元では、「殺されていない」「負けてはいない」と、『日本書記』には書かれていない物語が伝承されていることを知り、その“民間伝承”を後世に残していきたいと、一冊の本にまとめました。

増補改定3版は、13年に和歌山市内で開催された、なかひらさんと名草戸畔の最後の伝承保持者である故小野田寛郎さん(宇賀部神社宮司家出身)の講演会に寄せられた、郷土史家・故小薮繫喜さんの手紙の内容が新たに収録されています。さらに、デザイナー・山﨑将弘さんによって、本文のフォントとデザインがリニューアルされ、より読みやすくなりました。

また、増補改訂三版の出版にあたり、なかひらさんは名草戸畔にゆかりのある宇賀部神社、杉尾神社、千種神社、吉原中納言神社、吉祥水(紀三井寺)をお礼参りで訪れ、「紀州人らしい、生きた伝承を楽しんでもらえればうれしい」と話していました。和歌山市、海南市の一部書店、アマゾンなどで販売中。四六判288ページ、1944円。

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