年齢を重ねても楽しみたい
多様化する大人のスポーツ
目的に合わせて日常と非日常が味わえる

健康維持、運動不足解消など、目的やきっかけはさまざまなですが、スポーツを始める大人が増えています。今号は、和歌山大学教育学部准教授の彦次佳さんにスポーツの楽しみ方について話を聞きました。

成人・中高年のスポーツ3つに分類

今年、スポーツ庁が発表した「2020年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、成人の週1回以上のスポーツ実施率は59・9%と、前年度に比べ6・3ポイント増加しています。スポーツといっても、ストイックに行うものから遊び感覚で行うものまで、目的によって異なります。

和歌山大学教育学部でスポーツ老年学などを専門とする彦次佳准教授(写真)は、「成人・中高年の運動・スポーツは、健康・体力づくりを目的とした『ヘルススポーツ』、余暇の充足と趣味としての楽しさを満喫する『レジャースポーツ』、勝ち負けや目標に挑戦する『マスターズスポーツ』の3つに分けられます」と話します。

ヘルススポーツは、健康が目的なので一定の活動量が大切で、“週2回以上、30分以上、ややきつい運動を1年以上続ける(アメリカスポーツ医学会定義)”といった目安があります。彦次准教授は「健康になるための運動の三原則は頻度、時間、強度、それらに加えて継続することが重要で、これらをクリアしないと効果的な結果が望めないとされています。例えるならば、今ブームになっている筋トレです」と説明します。

一方、レジャースポーツは、釣りやハイキングなど、移動や滞在を伴う“遊び”があるのが特徴。「いつ・どこで・だれと・何をするという“質”が大切です。旅行に出掛けるなど、非日常の中で開放感や充実感、幸せ感を味わうのがポイント。これからスポーツを始めようと考えている人のきっかけづくりにおすすめです」と伝えます。

レベルに関係なく参加できる大会

トレーニングを日常に取り入れ、イベントに参加するなど非日常も体験できるのが、マスターズスポーツです。彦次准教授は「技を磨き、競い合うスポーツですが、勝つことよりも競い合う感覚を楽しんだり、国内外の大会に出場したりするのがマスターズの醍醐味(だいごみ)」と話します。

マスターズといえば、2度目の延期開催が決まった「ワールドマスターズゲームズ2021関西」。同大会管理・運営委員でもある彦次准教授自身も、17年のオークランド大会(ニュージーランド)の野球に出場し、35歳以上の部で銅メダルを手に入れました。「泣きながら喜びました」と振り返り、「マスターズは対象年齢があるものの、レベルに関係なく、誰でも参加できます。ハードルが高いと思わず、エントリーし、楽しさを味わってください。今からでも間に合います」と話します。

そんな中、元高校球児が出身校の同窓会OBチームで甲子園を目指す「マスターズ甲子園2021」が、12月4日(土)と5日(日)に開催。今年はオンラインでの観戦ですが、全国から勝ち抜いた18チームが出場します。同甲子園実行委員会の副委員長も務める彦次准教授は「今年、和歌山県は出場しませんが来年に向けて動いていきます。インスタライブもあるので見てください」と呼び掛けています。

 

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