新色が仲間入り 和歌山のスターチス

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スターチスの出荷量が日本一の和歌山。4月15日、和歌山県農業試験場暖地園芸センターが、オリジナルの3品種の開発に成功したことが発表されました。色彩豊かなスターチスの魅力に触れてみませんか。

「紀州ファインシリーズ」に新たな3品種が登場

和歌山県のスターチス出荷量は年間6040万本、作付け(収穫)面積とともに全国1位だということを知っていましたか(農林水産省平成25年産花き生産出荷統計)。御坊市や印南町を中心にハウス栽培が盛んに行われ、11月〜5月にかけて出荷されます。

花持ちが良いスターチスは、切り花として重宝され、仏花として使われることも多い花。色や種類が豊富でアレンジメントにも最適です。触るとカサカサした軽い質感で、色あせにくくドライフラワーにもぴったり。

そんなスターチスの県オリジナル品種を、和歌山県農業試験場暖地園芸センター(御坊市塩屋町)が新たに開発。新品種として登録出願中です。

これまでも、「紀州ファインイエロー」「紀州ファイングレープ」「紀州ファインバイオレット」など、7つのオリジナル品種の育成に成功してきました。今回誕生した品種も、今までにない特徴を持っているそうです。同センター主査研究員・小川大輔さんに話を聞きました。

初夏を彩るスターチス

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オリジナル品種にはなかったピンク系が登場

今回、県オリジナル品種「紀州ファインシリーズ」に加わったのは、ピンク、ブルー、パールの3種。中でも注目したいのが、「紀州ファインピンク」。同シリーズの中でも、ピンク系が開発されたのは初めてです。色がくすんでしまったり、薄すぎたりと、なかなか思い通りの色にならず苦労したとか。小川さんは「ピンク系の品種は他の色に比べて、切り花として必要な草丈のもきにくく、開発までに時間がかかりましたいます。色以外にも、枝の広がりがコンパので、生産者や生花店にとっては作業しやいうメリットが。

淡い青系「紀州ファインブルー」は枝数が多くボリュームがあり、紫系の「紀州ファインパープル」は収穫できる本数が多いので、生産性が高いという利点があります。また、3品種ともに、扇状になったブラシと呼ばれる花房の数が多いという特徴も。

ちなみに、鮮やかに色づいている部分は実は〝がく〞。花は白か黄色で小さく、がくに包まれるようにして咲きます。花が落ちてしまった後も、がくの鮮やかさが長く続くのがスターチスの魅力の一つです。

これらの品種登録が認められると、県と契約した民間の種苗会社が苗を生産、スターチス生産者に活用される予定。来年の秋以降には、生産者から初めて出荷され、私たちが手に入れられるようになります。

より良い花を目指して
今後の開発にも期待

和歌山県農業試験場暖地 園芸センター主査研究員 小川大輔さん

和歌山県農業試験場暖地 園芸センター主査研究員 小川大輔さん

スターチスは、紫系の色のものが比較的多く出回っていますが、その色彩はバラエティー豊か。県のオリジナル品種の中には、白や黄色もあります。これからも研究が進められ、濃いピンクやオレンジなど新しい色が出てくる可能性も。

また、小川さんは「今後は、新色だけではなく、花のボリュームや生産性、耐病性など、より良い特徴を持ったスターチスを開発する目標です」とします。花持ちの良さから、仏花として扱われるこいですが、新品種が開発されることでさらなる用途の広がりが期待されます。鮮やかなスターチスで、あなたの暮らしに彩りを添えてみませんか。

スターチス・リース作り一日講座

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鮮やかな色が長持ちするスターチスを使ってフラワーリースを作りませんか。リビングカルチャー倶楽部講師・堤雅恵さんが作り方を教えてくれます。淡い色合いでかわいらしいリースは、インテリアやエクステリアのアクセントにぴったりです。

日時 5月29日(金)午前10時から
場所 リビングカルチャー倶楽部ガーデンパーク教室(和歌山市北島)
講師 日本フラワー作家協会教授・PRINCESSゆめはな主宰の堤 雅恵さん
堤雅恵さん

堤雅恵さん

定員 20人(定員数を超えた応募があった場合は抽選)
参加費 2000円(材料費込み)
申し込み先 073(428)0281
和歌山リビング新聞社(受け付けは月~金曜午前10時~午後6時半)
※申し込みは、5月20日(水)まで





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