気象災害、地震災害に備えよう②
エコキュートの貯湯タンク
断水時の生活用水に

370lで4人家族、約3日分に

9月の防災月間に届ける「自然災害に備える住まいづくりシリーズ」。今回は、「意外と知られていない断水時のエコキュートの活用法」について、空調機器、給湯・暖房機器などの販売・設置を手掛ける「ダイキンHVACソリューション近畿和歌山営業所」(和歌山市太田)の所長・丸山裕さんに話を聞きました。

日本冷凍空調工業会の統計によると、ヒートポンプ技術を活用して、空気中の熱でお湯を沸かす「家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機(エコキュート)」の累計出荷台数は、今年6月末の時点で700万台を突破。エコキュートは、一般的な電気料金より安く設定されている「夜間電力」を使用して水を温め、貯湯タンク内にお湯をためておくため、“省エネルギー”“光熱費削減”の観点から、家庭での導入が進んでいます。「和歌山県は都市ガスの普及率が低いためか“オール電化率”が高く、当社の感覚ですが、新築される方の90%以上がエコキュートを導入されているように思います」と丸山さん。「しかし、非常時にタンク内の水を取り出せることは皆さんあまり知らないようで…。取り扱い説明時に案内はするのですが」と顔を曇らせます。

今年1月、和歌山市が突如発表した大規模断水計画で、慌ててポリタンクを買いに走ったあなた、もしや日ごろ、エコキュートのお湯で炊事やシャワーをしていませんか? 「停電しても給水がストップしていなければ、タンク内のお湯は蛇口から普通に出ますし、給水が停止(断水)しても、大半の機種は、非常用取水栓にホースを取り付ければ、タンク内の水は取り出せます。飲用は不可ですが、手洗いやトイレ、食器洗いなど生活用水に利用できます」と。

家庭のエコキュートは370l、460lタンクが主流。370lでポリタンク(20l)約18個分、460lで23個分に相当し、断水時は節水意識も働くので4人家族で3・4日分の生活用水になると試算されています。コロナ禍で大規模災害が起こったら、在宅避難でライフラインの回復を待つといった状況も考えられます。エコキュートを導入している家庭は、“非常用取水”という認識を持っておくだけで、少し安心できるのではないでしょうか。

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