サスティナブルな住まいで脱炭素の暮らし⑤
“究極の省エネ”LCCM住宅
生涯のCO2排出量がマイナス

和歌山県で第1号の認定を目指して

2050年カーボンニュートラルの実現に向け、人にも環境にもやさしい省エネ・ゼロエネ住宅施策が進められる中、これからの家づくりに求められるのは、持続可能な“サスティナブル住宅”。シリーズの最終回は、LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅について、「浅井良工務店」(和歌山市築港)代表・中口勝之さんに話を聞きました。

LCCM住宅の認定を目指す新築物件

同社が和歌山県第1号のLCCM住宅の認定を目指す新築物件(完成イメージ図)

「LCCM住宅って聞いたことありますか? ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)と同様に、近年、国が普及に力を入れ始めた〝究極の省エネ住宅〟。 国内で認定を受けているのはまだ200棟にも満たず、当社は、間もなく完成する新築物件で、和歌山県第1号の認定を目指しています」と中口さん。

高気密・高断熱・高効率な設備に加え、太陽光発電などでエネルギーをつくり出して、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとするZEHより、認定の基準はハイレベル。LCCM住宅は、居住中に加え、資材製造や建設時、さらには解体時までを含めた生涯の二酸化炭素排出量の収支をマイナスにしなければいけません。

中口さんは、「建設時や解体時の二酸化炭素排出量を〝償却〟するためには、居住中は消費エネルギー以上分のエネルギーを自家発電でまかなわければいけないということ。当然のことながら、断熱性能、省エネ性能は高いレベルが求められます。一方、一般的な住宅に搭載できる太陽光発電には限りがあり、燃料電池は蓄電池の導入コストも高く、当社はパッシブデザインでその部分を補っています」と説明します。

国土交通省は、LCCM住宅に対して上限125万円の補助金を交付。長期優良住宅や低炭素住宅と同様の税金や住宅ローン金利の優遇も受けられますが、認定基準が厳しく、建築コストはどうしてもかさみます。また、設計・技術面でまだまだ建てられる住宅会社が少ないというのが現状です。

12月18日(土)、19日(日)に同物件の完成見学会が完全予約制で開催されます。〝究極の省エネ住宅〟を見てみたい人は同社まで。

 

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