プロに聞く! 成功する土地探し⑪
土地の所有者と所有権を
明確にする「登記」

複数人で登記する「共有名義」も

和歌山県宅地建物取引業協会の広報啓発委員長・末吉亜矢さんが手ほどきする「成功する土地探し」シリーズ。前回(1月25日号)のテーマ「土地の売買契約」に続き、今回は、その次のステップである「登記」について解説してもらいます。

まず、登記とは。「土地や建物の現状や所有者の権利関係を、法務局に届け出て、登記簿に記載することです」と、末吉さんは説明します。「登記が完了して、ようやく『この不動産は自分のもの』と主張できます」とも。

ひと言で登記といっても、その種類はさまざま。「土地を購入した場合は、所有権を移すための『所有権移転登記』、土地の用途を宅地にしたときの『地目変更登記』、土地をローンで購入するなら『抵当権設定登記』などがあります」。土地付きの中古物件を購入して建て替える場合は、『建物滅失登記』を届け出ます。

登記の申請をするには、必要事項を記載した申請書や添付書類を法務局に提出します。「ご自身でも申請できますが、複雑で専門的な知識が求められるケースが多く、司法書士が代行するのが一般的」と末吉さん。

登記費用には、登録免許税や印紙税、また司法書士に依頼する場合はその手数料が必要です。登録免許税は登記の種類によって金額が異なり、売買による土地の所有権移転登記の登録免許税は、固定資産税評価額×1・5%です(2026年3月31日まで)。

最近は共働き世帯が増加し、夫婦で資金を出し合って土地を購入することもあるでしょう。「その場合は『共有名義』となり、出した資金の割合に応じた持ち分で登記されます」と、末吉さん。税金の控除を夫婦それぞれで受けられるメリットがある反面、単独名義に比べ、土地の管理や処分が制限されます。「例えば、相続によって共有名義者が増えた場合、土地を売却するにも名義者全員の署名や押印が必要になり、手続きが煩雑になることも」と、末吉さんは話していました。

末吉亜矢さん


不動産に関する相談は宅建協会まで

お問い合わせ073(472)4600(祝日除く月~金曜の午後1時~4時半)

ハウジング

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年9月27日号「“無理をしない”を合言葉に 仕事も家庭も全力投球」
     9月25日は「主婦休みの日」。家事や仕事に頑張る皆さんに“自分をねぎらってほしい”という思いから…
  2. リビング和歌山2025年9月20日号「あなたのアイドルを探せ!! 【推し活】アニマル総選挙!」
     ジャイアントパンダの帰国から3カ月。新たな“推し”を探すべく「アニマル総選挙!」を開催します。ア…
  3. リビング和歌山2025年9月13日号「行ってみたから伝えたい! 大阪関西 万博体験レポート」
     今年4月に開幕した「大阪・関西万博」は10月13日(祝)の閉幕まで残すところ約1カ月。今週は万博…
  4. リビング和歌山2025年9月6日号「和歌山のヒガシから新着情報 これが新しい橋本です」
    橋本市と聞いても、「あまり行ったことないわ~」との印象を持つ読者は多いかもしれませんね。実はそれっ…
  5. リビング和歌山2025年8月30日号「自然界の脅威に備えよう 人と自然の“キケンな遭遇” 出合ったらどうしよう!?」
     秋は川や山などへ出かける機会が増える季節です。もしも「クマ」や「スズメバチ」などの危険な生き物た…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/9/25

    2025年9月27日号
  2. 2025/9/18

    2025年9月20日号
  3. 2025/9/11

    2025年9月13日号
  4. 2025/9/4

    2025年9月6日号
  5. 2025/8/28

    2025年8月30日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る