“大人の娯楽”といったイメージが強かった麻雀が一転。頭脳スポーツとして麻雀を打ち出したプロリーグ戦「Mリーグ」などの影響で人気が高まり、競技や習い事として子どもたちの間で広がっています。

Мリーグ誕生でイメージに変化
ゲームアプリや漫画などで人気に

 麻雀は中国発祥の4人1組で行う知的競技。文字や数字が書かれた34種・136枚の牌(ぱい)から14枚を組み合わせ、それによって得点を競います。日本では昭和時代に流行しますが、大人の娯楽として次第に、“酒、たばこ、ギャンブル、徹夜”といったネガティブなイメージがつきものになっていきました。

2000年代、健康づくりを目的とした「健康麻雀」がシニア世代で人気に。18年、プロリーグ「Мリーグ」ができると、若い世代の雀士が続々と誕生。頭脳スポーツとして脚光を浴び、麻雀のイメージが一新されます。

パソコンやスマートフォンで手軽にプレーできるオンライン・アプリゲームの普及に加え、少女漫画誌で麻雀漫画の連載が始まるなど、女性や子どもといった新たなファン層を増やしています。

思考力、計算力などが勝敗を左右
難しいからこそ、楽しくなる

「リーチ」「ロン」など、麻雀用語が飛び交う教室。子どもたちは卓を囲み、喜んだり、悔しがったりしながらも、慣れた手つきで打ち進めます。

「複雑なルールのもとで、どうすれば効率よく得点につながるのか、逆算する能力が求められます。そこが難しくもあり、おもしろいところです」と話すのは、和歌山市内で麻雀教室を開くプロ雀士・伊香保太郎さん(右上写真)。自身も麻雀を遠避けていた一人と言い、「体験してみると、頭脳ゲームと呼ばれるだけあって楽しく、印象ががらりと変わりました」と、笑顔をみせます。

麻雀は運もありますが、論理的な思考力、牌の構成を考える計算力、対戦相手の手筋や表情を読む分析力など、高度な戦略が勝敗を左右します。また、対面対戦は、オンライン上とは異なるコミュニケーション力が身につくとも。「普段の学習はもちろん、社会人になったときに役立つ要素があるのは確か。今後ますます注目されると思います」と話しています。

麻雀の簡単な流れを学びましょう！
教えて！ イカ先生

ポイント1
麻雀牌の種類を覚えよう

麻雀牌は、ゲーム中に使う手札のようなもの。
大きく分けて2種類あります

麻雀牌

• 1〜9の数字を表す「数牌(すうぱい)」(3種類)
• 文字が書いてある「字牌(じぱい)」(7種類)

ポイント2
和了(あがり)の形を知ろう

麻雀では自分の持っている牌のことを「手牌」と呼びます。

手牌が、麻雀で決められた組み合わせの形(役)になると「和了」(終了)で、点数を獲得できます

和了の基本形は、雀頭1つと面子4つの形です ※例外もあり

雀頭は、同じ牌を2枚集めたものです。面子は下の2パターンがあります

面子

• 「順子(シュンツ)」…同じ種類の数牌で数字が連続した3枚のセット
• 「刻子(コーツ)」…同じ牌を3枚集めます。※4枚集める槓子もあります

ポイント3
和了が出たら得点を数えて

麻雀の得点は「符」と「翻」をもとに計算します。符は基本点のことで、手牌の組み合わせなどによって与えられます。一方、翻は役の種類やドラ(和了の点数が高くなる特殊な牌)の枚数、場ゾロ(和了の翻数に2翻プラスすること)の3つで計算されます

Sophica(ソフィカ)1日麻雀教室

日時	6月29日(土)午後1時～3時
場所	学習塾「Sophica」(和歌山市弘西825-4)
参加費	1人1000円
対象	小学5年生〜高校生
申し込み/定員	12人(先着順) 専用フォームから申し込み(https://forms.gle/HsBu31LExwHV2wWN6)
締め切り	6月22日(土)
お問い合わせ	Instagram @sophica.wakayama

子どもが夢中
麻雀教室が人気

子どもたちにインタビュー

金谷音緒さん(小学6年生)

麻雀歴はまだ1カ月ほど。ボードゲームを体験したとき、牌をそろえるのが楽しくて、“テーブルゲームでやってみたい”、と教室に通うようになりました。

自分が欲しいと思う牌がなかなか出ないとき、どうすればいいのか悩みます。でも、戦略を考え、思うような牌がそろったときは「やった～」と、うれしくなります。家でも「今日は勝ったよ」など、麻雀の話をすることも。家族が私の話を聞き、共感してくれるので、またがんばろうという気持ちになります。もっと練習して強くなりたいです。

前田拓実さん(高校2年生)

 先輩や友達の間で麻雀のゲームアプリが人気で、僕も1年前から始めました。最初は牌の種類や組み立てのパターン(役)を覚えるのが大変でしたが、一度覚えると、自分が思い描く役にたどりつくまでのプロセスを考えるのが楽しくて。論理的思考が鍛えられていると感じています。

ときどき、思いもよらない高い得点の牌がそろうことがあります。めったに出ないからこそ、喜びは大きいです。牌を触り、さまざまな年齢の人と話をしながら対戦するのは、アプリとは違う楽しさがあります。

麻雀用品のシェア日本一 御坊市の「大洋技研」

麻雀用品の製造・販売でシェア日本一を誇る大洋グループの「大洋技研」(御坊市島)。Mリーグ発足時から公式サプライヤーを務めるなど、麻雀のイメージ向上や普及活動に取り組んでいます。

同グループは1954年、人工真珠などを手掛けるユリア樹脂の加工会社として設立。60年代の麻雀ブームに合わせ、麻雀牌の製造に参入し、大量生産可能な安価で品質の良い麻雀牌を生み出しました。事業の多角化を進める中、全自動麻雀卓の開発に成功。家庭用はもちろん、配牌やドラ出し機能を搭載した全自動麻雀卓など、確かなブランド力で消費者のニーズをつかんでいます。

【問い合わせ】

電話	03(3519)5522　大洋技研・東京営業所
「AMOS公式ショップ」	https://shop.taiyo-chemicals.co.jp/

参加者募集
リビングカルチャー倶楽部
子ども向け麻雀体験教室

プロ雀士のイカ先生と楽しもう！
イカ先生が、麻雀のルールや戦術を分かりやすく説明。実際にゲームを楽しみます。レベルに合わせた席決めを予定。未経験、経験を問わず、気軽に参加してくださいね！

日時	6月30日(日) 午後1時半～3時半 受け付けは午後1時10分から
場所	リビングカルチャー倶楽部 フォルテ教室 (和歌山市本町、フォルテワジマ4階)
参加費	1人1000円
参加対象	小学5年生～高校生
定員	12人(最少催行人数3人)
申し込み方法	メールで件名に「麻雀体験教室」と入力、本文に①参加者の氏名②学年・年齢③経験の有無④保護者氏名と連絡先の電話番号を明記し、下記アドレスまで 【メールアドレス】living@waila.or.jp ※メールで申し込むのが難しい場合は、下記、和歌山リビング新聞社に電話してください
締め切り	6月20日(木) ※応募者多数の場合は抽選。当選者には、参加の案内をメールで6月21日(金)中に送付、電話連絡をする場合もあります
お問い合わせ	073(428)0281 和歌山リビング新聞社(祝日除く月～金曜午前9時半～12時、午後1時～6時半)

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