新型コロナで変化が加速していく、葬式や遺体との関わり方

かつて、結婚式といえば「多人数で盛大に…」でしたが、家族婚、フォト婚など式のスタイルが多様化してきています。さらに、コロナ禍で新しい動きも。関西の結婚式事情について、『ゼクシィ関西版』の日置香那子編集長に話を聞きました。

\教えてくれたのは/
『ゼクシィ関西・東海版』編集長
日置 香那子さん

リクルートマーケティングパートナーズが企画制作する結婚情報誌。1993年5月に創刊され、2020年現在、関西の他、全国19地域で展開。300円で毎月発売中
https://zexy.net

多様に広がる式スタイル
今も昔も憧れはお姫さま婚?

経済的事情、おめでた婚の増加、晩婚化などの理由で、バブル崩壊後、21世紀に入ってから“ジミ婚(地味な結婚)”“ナシ婚(結婚式をしない)”を選択するカップルが増えました。そうした中、両家の親睦を深める“家族婚”、写真撮影だけを行う“フォト婚”といった新たなスタイルも生まれ今、注目を集めています。

では、お姫さまのようなウエディングドレスをまとい、大勢の人に祝福されながらバージンロードを歩く…という、多くの女性が憧れ、イメージする結婚式ってもう時代遅れなのでしょうか⁉ 「いえいえ、そんなことはありません」ときっぱり言い切るのは、結婚情報誌『ゼクシィ関西版』の編集長・日置香那子さん。

『ゼクシィ』を企画制作するリクルートマーケティングパートナーズの「ブライダル総研 結婚総合意識調査2019」によると、結婚を機としたイベントを実施した人は80・8%。さらに、『ゼクシィ結婚トレンド調査2019関西版』によると、披露宴・披露パーティーの会場は、一般の結婚式場とホテル、ゲストハウスで84・2%を占め、挙式、披露宴・披露パーティー総額の平均は333万9000円、招待客人数の平均は57・9人。「少子高齢化・核家族化により親族の参列が年々減少傾向にありますが、金額は年によって微増・微減はあるものの、大幅に変わっていません。家族婚やフォト婚を選ぶ人がいる一方で、“憧れの結婚式”を実現させている人もたくさんいます。また、近年の傾向として、招待客へのおもてなし志向が強まっています」と、日置さんは説明します。

さらに、こう付け加えます。「親御さんからも結婚式への思いやこだわりを感じます」と。それには、結婚資金の援助も影響しているそうで…。「当初は、自分たちのお金だけでと話を進めていても、わが子の結婚を応援したいと思う親が多く、65・7%の人が援助を受けています。親子で一緒に準備を楽しんでいるようですよ」。援助額平均は187万円、祝儀総額平均は206万6000円、挙式、披露宴・披露パーティーにおけるカップルの自己負担額平均は145万9000円という調査結果が出ています(グラフ参照)。

緊急事態宣言で7割が自粛“我慢”から“新しい形”へ

しかし、同調査は新型コロナウイルスの感染が拡大する前の話。今年に入って状況が激変しました。「4~5月に挙式・披露宴を予定していた人の7割近くが延期・キャンセルしたと聞いています」と日置さん。

ワクチンも治療薬もいまだ開発されず、コロナウイルスに対する不安は拭えませんが、そうした中でも、「緊急事態宣言が解除されて以降、ブライダル業界でも新たな動きが出てきています」とのこと。ソーシャルディスタンスの確保や施設の衛生管理、スタッフの体調管理はもちろん、見学会や相談、打ち合わせのオンライン化など、式場が「ニュー・ノーマル」に取り組み、“我慢(結婚式ができない)”から“新しい形”を模索しています。「キャンセル料についても一定の期間であれば考慮される場合もあるので契約内容をしっかり確認して。コロナ禍を理由に、結婚式を諦めないで」とエールを送ります。

諦めないで“できる”ことを
ゲストとの絆が深まる式に

昨今の社会情勢により、「結婚式をしたいけど、日取りが決められない」と、タイミングを見計らっているカップルも多いはず。そんな人たちに対して、「早期収束が見込めない中、制約がある中で何ができるのか、まずはウエディングプランナーに相談してみては? 逆に型にはまらないすてきな式ができるかも」とアドバイスします。3密を避けるため、少人数にして1日1組限定の会場を選んだり…、ガーデンウエディングも選択肢の一つ。首都圏ではオンライン結婚式も行われています。ただ、「“リアル”でも“オンライン”でも、ゲストへの配慮は慎重に」と強調します。

感染対策のこと、延期・中止の可能性があることを伝えるのはもちろん、「この時期に結婚式をすることを決断した二人の熱い思いもしっかり伝えて」と。逆に、招待された側も、「不安があれば打ち明け、あなたに出席してほしいんだという二人の強い気持ちを受け止めてあげてほしい」とも。

コロナ禍で、結婚式のあり方にも捉え方にも変化の兆しが見られます。「リアルとオンラインが組み合わさり、かけがえのない人たちとの絆を改めて認識する場となっていくのではないでしょうか」と、日置さんは話していました。

気になる式場・招待客・費用のこと

先輩夫婦の結婚式スタイル

『ゼクシィ結婚トレンド調査2019関西版』(リクルートマーケティングパートナーズ)を基に和歌山リビング新聞社でグラフを作成

実施した挙式形式

披露宴・披露パーティーの実施会場

披露宴・披露パーティーの招待客人数平均

挙式、披露宴・披露パーティーの総額

披露宴・披露パーティーの料理の種類

挙式、披露宴・披露パーティー費用の親・親族からの援助総額

結婚&葬祭のいまどき

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