治療の最前線! 専門医に聞くvol.16
日本で最も多い大腸がん
定期的な検診で見逃さないで

今、国内のがん罹患(りかん)数で最も多いのが大腸がんです。死亡数も、男女とも上位となっています。早期では自覚症状がなく、見過ごされることが多いのですが、早期に発見し、治療を始めれば完治する確率も高く、治療の負担も少なくなります。コロナ禍の検診控えの影響か、最近は進行がんが見つかるケースが多くなっている印象があります。40歳以上は市町村の大腸がん検診を受けられます。時折、腫瘍マーカー検査をしているから大丈夫だと思っている人もいます。しかし、それだけでがんの診断はできません。年に1度の大腸がん検診で、便潜血検査(便に血液が混じっていないかどうかを調べる検査)をしましょう。

大腸がんが進行すると、便に血液が混ざったり(血便)、下血する症状が見られます。よくあるのは、これを痔(じ)の出血だと思い込んでしまうこと。自己判断ではなく、どこから出血しているのか、その原因を調べておく必要があります。痔とがんの両方がある場合もあります。また、日頃から自分の体調や便を観察しましょう。便が細くなる、便秘と下痢を繰り返す、急に体重が減るなども、大腸がんの代表的な症状です。

血便や下血などの症状があったり、便潜血検査が陽性の場合は、大腸内視鏡検査で出血の原因を調べます。大腸がんが見つかると、基本的に、切除できるものは内視鏡、または手術により切除します。手術は、開腹手術に比べて体の負担が少ない腹腔鏡を用いて行うのが一般的。がんの場所によっては人工肛門を設ける場合があります。
(済生会和歌山病院外科・出口真彰医長)

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