治療の最前線! 専門医に聞くvol.21
下肢総合診療センターって何?
みんなで治療する「足病」

「足」は第2の心臓とも呼ばれ、私たちが健康な生活を送る上で「健康な足」は欠かせません。しかし、高齢化や糖尿病患者の増加に伴い、足にさまざまな不具合を抱える人が増えてきました。

ひと言で足の不具合といっても、筋骨格や関節の問題、血流障害や神経障害、難治性の創傷など多岐にわたり、糖尿や動脈硬化、透析などの全身疾患が背景になっていることがほとんどです。こういった不健康な足を総合的に診るために、欧米には「足病」を専門とする「足病医」が存在しますが、日本には資格自体が存在しません。

私たち血管外科医は、血流障害による難治性創傷の治療を担当するので比較的接する機会が多いのですが、創傷治療や不幸にも切断に至った患者の手術やリハビリについて、詳しいとは言えないのが正直なところです。このような日本の現状から「日本版足病治療」を確立するため、日本フットケア・足病医学会が中心となって、多職種・多診療科によるチーム医療で診療にあたるようにといった提言がなされるようになりました。つまり、創傷だけ、血流だけ、血糖だけという縦割りの診療ではなく、創傷も、血流も、血糖も、そして、治った後の再発予防も含めて横断的に診療することで、“健康な足”を維持しようというのが「下肢総合診療センター」です。

こうした考え方は、まだまだ一般的ではありませんが、これからの高齢化社会に必要となるチーム医療の一つの形といえます。もちろん患者さん本人もチームの一員となりますので、一緒に足を守っていきましょう。
(済生会和歌山病院 血管外科部長・西岡武彦)

西岡武彦部長

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