生活習慣病を予防して健康寿命を延ばそう!Vo.2

生活習慣病あれこれ①

高血圧について

脳卒中の発症率が最も低いのは
“至適血圧”のレベル

20151017seikatsu02
「生活習慣病」の最も代表的な疾患で、国民4人に1人が高血圧といわれています。

私たちのからだでは、心臓から全身の臓器へ血液が送り出されます。このときの血管の壁を押す圧力が血圧です。この血圧が一定より高い状態を「高血圧」といいます。

心臓が収縮して血液を送り出しているときの最も高い血圧を「収縮期血圧(最高血圧)」、心臓が拡張し血液が戻ってきているときの血圧を「拡張期血圧(最低血圧)」といいます。

「高血圧」だけでは特に自覚症状はありませんが、加齢、喫煙、脂質代謝異常、糖尿病、肥満、運動不足などの危険因子が伴うと、心臓や血管、他の臓器にも障害をきたし、脳出血、脳梗塞、心不全、狭心症、心筋梗塞、腎不全、大動脈瘤(りゅう)、閉塞(へいそく)性動脈硬化症などの重大な合併症が起こりやすくなり、脳卒中などによる死亡率が高まります。収縮期血圧が140ミリHg以上、拡張期血圧が90ミリHg以上になると、この傾向は急に高まります。一方、高血圧を治療することよって、これらの合併症の起こり方が減少することが分かっています。

下記の表は「高血圧」の分類です。脳卒中の発症率が最も低いのは至適血圧のレベル。血圧は、できるだけ低めにコントロールすることが大切です。

「高血圧」の原因疾患が明らかなものを「二次性高血圧」と呼び、高血圧全体の約10%未満。原因が特定できない「本態性高血圧」が、大部分を占めています。「本態性高血圧」の要因としては、遺伝因子60%、環境因子40%で、環境因子として重要なのが、「食塩」「アルコール」「肥満」「運動不足」「喫煙」などの生活習慣です。

血圧は、加齢とともに上昇します。また、運動やストレス、緊張などにより変動します。定期的に血圧を測定し、健康管理の指標にしましょう。

(和歌山市健康局保健所長・永井尚子)
20151017seikatsu03

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年9月6日号「和歌山のヒガシから新着情報 これが新しい橋本です」
    橋本市と聞いても、「あまり行ったことないわ~」との印象を持つ読者は多いかもしれませんね。実はそれっ…
  2. リビング和歌山2025年8月30日号「自然界の脅威に備えよう 人と自然の“キケンな遭遇” 出合ったらどうしよう!?」
     秋は川や山などへ出かける機会が増える季節です。もしも「クマ」や「スズメバチ」などの危険な生き物た…
  3. リビング和歌山2025年8月23日号「あなたのその行動が働きを鈍くしているかも 免疫細胞のはなし」
     私たちが健やかに過ごすために、身体に備わっている〝免疫〟。忙しい毎日の中でついやってしまう行動が…
  4. リビング和歌山2025年8月9日号「語り継ぐ体験、記録で伝える 戦後80年、未来へ残す記憶」
     1945(昭和20)年8月15日の終戦から、今年で80年を迎えます。戦争を直接体験した人々が少な…
  5. リビング和歌山2025年8月2日号「専門店が続々登場、美と健康をサポートするスーパーフード ブーム再燃!アサイーボウル」
      まだまだ暑さが続く今年の夏。涼しく冷んやりと、そして健康に乗り切るためにアサイーボウルはいかが…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/9/4

    2025年9月6日号
  2. 2025/8/28

    2025年8月30日号
  3. 2025/8/21

    2025年8月23日号
  4. 2025/8/7

    2025年8月9日号
  5. 2025/7/31

    2025年8月2日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る