9月1日は防災の日
コロナ時代の避難は!?

避難先の選択肢、事前に考えよう
新しい生活様式で必要な物にも変化

今年7月の豪雨、熊本県では河川が氾濫し、甚大な被害を受けました。みなさんの記憶にも新しいのではないでしょうか。9月になると、台風や大雨が多くなります。また、9月1日は防災の日です。この機会に、身近に起こりうる災害に備えることを考えましょう。今は新型コロナウイルスの感染拡大も気になるところ。“避難すべきか”と悩む人も多いのではないでしょうか。

和歌山市総合防災課で話を聞きました。「危険を感じるときは、迷わず避難してください。まずは命を守る行動を」と呼びかける南方伸哉課長。災害時の危険から一時的に身を守る場所が“避難場所”。避難所は、災害の危険により、または災害によって自宅へ戻れなくなった場合に一定の期間滞在する場所です。避難場所と避難所は兼ねられている場合が多いですが、災害の種類により避難先が変わります。

「各地区の小学校や中学校、公園などは避難所や避難場所になっていますが、例えば、津波に対しては使用できない場所もありますし、土砂災害の危険区域にある場合もあります。住んでいる場所や職場などに、どんな災害が想定されていて、それぞれの災害時に避難できる場所はどこなのか、事前に把握しておくことが非常に重要」と話す南方課長。

そんなときに役立つのが“ハザードマップ”。和歌山市には災害全般についてまとめた「防災マップ」と「土砂災害ハザードマップ」、河川の氾濫に備える「洪水ハザードマップ」、浸水を想定する「内水ハザードマップ」の4種類あり、海南市、岩出市にもそれぞれに作成されています(2面参照)。避難場所や避難所への経路もマップで確認しておくことが必要で、大雨時には、浸水や土砂で道が通れなくなっている可能性もあります。

避難所開設時については、感染症対策のために和歌山県が「市町村避難所運営マニュアル作成モデル」を見直し、今年5月に改定。例えば、感染症が疑われる症状のある人には専用のスペースを確保することや、一般の避難者も“密”を避けるために避難者(世帯)間のスペースを空け(2㍍、少なくとも1㍍)、それぞれをパーテーションで仕切ることなどが新たに盛り込まれています。県は、そのための間仕切り用パーテーションを調達し(写真右上)、市町村に対して順次配布を進めているところです。

また、和歌山市は、同じく感染症対策のため、自主避難の場合も(避難勧告・指示などが発令されていない時期)、必要に応じてより広い指定避難所を開設することとし、自主避難の際は事前に同市総合防災課へ連絡をするよう呼びかけています。

危険を感じたら、迷わず避難

【まず命を守る行動を!】
避難場所
一時的に避難する場所(避難タワーや高台など)
避難所
一定期間避難生活をする場所(小学校の体育館や公民館など)
※避難所が変更・増設されている可能性があるので、各市に確認する

【事前にできること】
ハザードマップで自分の家や職場のある場所を確かめる
※複数の種類がある場合は、それぞれのマップを確認すること
(例)和歌山市には4種類のハザードマップがあります

【確認すること】
・地震や津波、浸水、土砂災害など、どんな災害が予想されるか
・避難場所がどこにあるか、そこへの避難経路
浸水が想定される場合もあるので、安全に通れる道を確かめておきます。実際に歩いて危険な箇所がないかを確認しておきましょう

【避難時には】
☆手洗いやマスク着用などの咳(せき)エチケットを徹底
☆密閉・密集・密接の3つの密を避ける
☆マスク、消毒液、体温計などを持参する

※和歌山市総合防災課より資料提供
必要最小限の物をリュックサックなどにまとめておきましょう
その他、家族構成を考えて必要な物を用意

上記に加えて

自宅には非常備蓄品を!

定期的に点検しましょう
災害発生後、家族が数日間を自活できるように準備(7日間が目安)
飲料水や食料、日用品(カセットコンロ&ボンベや紙皿・コップ、割り箸など)

和歌山市・海南市・岩出市のハザードマップを紹介

みなさん! 手元にありますか?
あなたの住むまちのハザードマップ

わが家や勤務先にどんな危険が予想されているのか、事前に知っておくことが大切(注記は作成された年・月)

和歌山市 総合防災課 073(435)1199

防災マップ(地区別)
2014(平成26)年3月
地震・津波・風水害など災害全般に備える

土砂災害ハザードマップ(地区別)
がけ崩れや土石流などの土砂災害に備える

洪水ハザードマップ
紀の川(地区別4種)、和田川、亀の川
2020(令和2)年3月
大雨によるそれぞれの河川の氾濫に備える
河川港湾課 073(435)1090

内水ハザードマップ(地区別)
2016(平成28)年3月
大雨による水路などからの浸水に備える
下水道企画課 073(435)1093

【活用しよう】

和歌山市防災情報メール
touroku@bosai-mail.city.wakayama.wakayama.jp (空メールを送信し、URLから登録)

防災情報電話案内サービス 0180(997)199
防災無線の放送内容を聞くことができます(通話料必要)

和歌山市災害警戒・対策本部 ツイッター
@w_city_saigai

海南市 危機管理課 073(483)8406

地震・津波ハザードマップ
2014(平成26)年3月
地震ハザードマップと津波ハザードマップがセット

水害・土砂災害ハザードマップ(地区別)
2017(平成29)年3月
河川の洪水やがけ崩れ、土石流などの土砂災害に備える

ため池ハザードマップ(ため池別)
地震や大雨による、ため池の決壊や氾濫に備える
建設課 073(483)8465

【活用しよう】

海南市メール配信サービス
bousai.kainan-city@raiden3.ktaiwork.jp
(空メールを送信し、URLから登録)
防災情報や子育て・健康情報などの各種行政情報が配信されます

防災行政無線電話音声案内サービス
0120(170)089(通話無料)
放送内容が音声で案内されます(放送後1時間程度)

海南市公式フェイスブック
市政情報や緊急情報、お知らせ、イベント情報などを発信
https://www.facebook.com/city.kainan

岩出市 総務課危機管理室 0736(62)2141

防災マニュアル
2019年改訂版
地域ごとの土砂災害ハザードマップ、洪水・浸水ハザードマップに加え、広域のため池ハザードマップ、地震による震度予測図などが一冊にまとめられています

【活用しよう】

岩出市安心安全メール配信サービス
iwade@entry.mail-dpt.jp
(空メールを送信し、URLから登録)

防災行政無線放送(市内放送)電話応答サービス
0120(77)2141(通話無料)

和歌山県防災ナビ スマートフォン向けのアプリ

災害発生時、安全に避難できる場所を検索でき、最短ルートを地図上に表示したり、防災情報が届きます。現在地や自宅付近の河川水位情報や土砂災害の危険度も確認できるようになるなど、防災についての機能が充実
URL:https://wakayama.bousai.linksmart.jp/contents/info.html

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