治療の最前線! 専門医に聞くvol.1
命に関わる腹部大動脈瘤や
閉塞性動脈硬化症・下肢静脈瘤

大切命に関わる腹部大動脈瘤や
閉塞性動脈硬化症・下肢静脈瘤

私たちは、動脈・静脈などの脈管疾患の診断と治療を専門としています。

中でも、「腹部大動脈瘤」は血管が破裂すると命に関わる病気ですが、自覚症状がほぼありません。何か別の機会に腹部のCT検査をして「血管が膨らんでいるので注意してくださいね」などと言われたら、必ず専門医を受診しましょう。女性は約5㌢、男性なら5・5㌢以上で、血管破裂のリスクが高くなります。

また、足の動脈が詰まると「閉塞性動脈硬化症」になります。詰まった先は壊死するので、できるだけ早く治療を。歩くとふくらはぎがだるくなる、足の指先が冷たくなりやすい人は、一度検査をしてみましょう。まずは両手・両足の血圧を測る簡単な検査で調べることができます。

静脈については、一般的に多いのは「下肢静脈瘤」です。足の血管がボコボコと膨らんでいたり、夕方になると足がだるくなったり、夜寝ているときにこむら返りが起こるなどの症状があり、立ち仕事の人や妊娠後の女性などに多く見られます。

これら血管疾患の治療については、細い管を使うカテーテル治療が主流になってきています。切開する必要がなく、局所麻酔ですむので、患者さんの体への負担がないのがメリット。入院日数も短くなり、日帰り手術も可能になってきました。一方で、治療部位によってはカテーテルが難しく、血管の損傷が心配されるケースもあり、その場合は外科手術を行います。一人一人の症状に合わせ、カテーテルか外科手術か、患者さんにとって適切な治療を相談しながら進めていきます。

(済生会和歌山病院心臓 血管外科部長・湯崎充)

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