FPが教える「住まいにまつわるお金の基礎知識③」
住宅ローンの種類と金利 長い返済期間、リスクも考えて

超低金利時代でも固定金利が健全

垣由起さん。金融庁・日本銀行「2017年度金融知識普及功績者」に選定

 これから家づくりを始める人向けに、独立系FP(ファイナンシャル・プランナー)会社「アドバンス・コミュニケーションズ」(和歌山市十二番丁)の協力を得て、届けているシリーズ「住まいにまつわるお金の基礎知識」。3回目は、「住宅ローンの選び方」について。アドバイザーはFPの垣由起さんです。

 住宅ローンは、銀行など民間金融機関の融資、住宅金融支援機構と民間が提携した「フラット35」、財形貯蓄融資などの公的融資があり、金利や返済方法が異なります。「民間ローンを中心に商品が豊富で、金利のキャンペーンや付加サービスなど多種多様。今はインターネットで何でも調べられる時代、まずは情報を収集しましょう。金利やサービスも魅力的ですが、返済は毎月のこと。利便性も重要です」とアドバイスします。

 金利タイプは、「固定金利型」「変動金利型」「固定期間選択型」の3種類。今は超低金利のため、「変動金利型」を選択する人が多いようですが、「長い返済期間の間に金利が上昇するリスクを考慮する必要があります」と喚起します。変動金利型の金利は半年ごと、返済額は5年ごとに見直され、低金利が長期間続いている今の状況において影響は少ないと思われますが、バブル期には金利の上昇により、月の返済額がアップし、家計を圧迫する事態が発生しました。しかし、変動金利型の場合は、(毎月の支払額の)125%までしか上げないというルールがあるので、返済額が無制限に跳ね上がることはありません。でも、それは返済額に占める利息額が大きくなって、元金が減らないということ。さらに、固定期間選択型には、“125%ルール”が適用されないので注意が必要です」と。

 一方、完済まで金利が固定されるのが、固定金利型。変動型より金利は高めですが、「返済額が変わらないので、生活設計を立てやすい」と垣さんはこちらをすすめます。

 「これまで、厳しめのことを言ってきましたが、安定した収入があり、返済計画が立てられる人なら、住宅ローンは組めます。でも、建ててしまうと残るのは返済だけということも忘れないで」とも。あれもこれも“我慢の人生”とならないよう無理のないように!

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