考えよう 災害時の備え 被災地での体験、経験を生かして⑬

和歌山大学災害科学教育研究センター・教育研究アドバイザー 中筋 章夫さん

災害に強い地域は、コミュニティーの強い地域

住民にとって防災訓練が楽しい行事に

中筋章夫さん

地域防災・教育を専門として、地域防災のアドバイザーと防災活動の企画運営に携わっています

台風21号で浸水被害が出た西山東地区。住民が助け合いました

西山東地区防災会は、女性が多く参加

和歌山大学災害科学教育研究センター教育研究アドバイザーの中筋章夫さんは、自身が住む西山東地区の防災会アドバイザーも務め、「災害に強いまちづくり」に取り組んでいます。
もともと和歌山大学の職員だった中筋さんは、大学の地域貢献事業で防災分野のプロジェクトを立ち上げ、事務局を担当。「それが防災に携わるきっかけとなりました。その後は、学生や職員を引率して、東日本大震災や紀伊半島大水害の被災地を訪れ、現地調査や災害ボランティアに参加しました」と話します。
幾度となく被災地に足を運び、惨状を目の当たりにしてきた中筋さんは、「ワダイの防災カフェ」など数々の講演で、「防災力は地域力」と訴えています。
「結局は“人”なんですよね。災害に強い地域は、コミュニティーの強い地域。しかし、コミュニティーづくりは簡単にはいきませんし、時間もかかります。西山東地区の防災会も、5年前から再編を始め、ようやくカタチになってきました。昨年10月の台風21号で浸水被害が出たときも、住民の力を合わせて災害ボランティアを行い、助け合いました」と言います。
西山東地区防災会は、①防災訓練は、消防局などの外部機関に頼らず住民自ら工夫して行い、必ず炊き出しをする②各部会に女性の副部長を置く③一人一人の役割が明確④小学生の防災マップづくり⑤中学生の災害時要援護者サポート、といった斬新な取り組みで今、注目を浴びています。
「何事も楽しくないと長続きしません。また、防災に興味のない住民を呼び込むには、女性や子どもの力が必要です。まだまだ課題はあるものの、地域住民にとって年一回の防災訓練が、“楽しい年中行事”となっているのは、成果だと思います」

※次回4月14日号掲載

中筋 章夫さんが伝えたい災害時の備え

・意識が高くても行動できなければ意味がない
・災害時は日ごろやっていることしかできない
・行政などに頼らず自分たちの地域は自分たちで守る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コーナー

関連キーワード

フィッツミー和歌山店
健康クラブ
リビングカルチャー倶楽部

今週のリビング新聞

  1. 来年の1月まで連続で開かれる、学芸員講座「岩橋(いわせ)千塚」。第7回が、9月16日(日)…
  2. 歴史講演会「紀の川流域の道・歴史・信仰・山林修行の観点から」が、9月2日(日)午後1時半~…
  3. ドレミであそぼう! ママといっしょ
     「ドレミであそぼう! ママといっしょ」が、8月27日(月)、服部楽器県庁前センター(和歌…
  4.  「小学生プログラミング体験学習」が、9月30日(日)まで、明日香コンピュータ(和歌山市西…
  5. 子どもたちの未来と被ばくを考える会主催の講演会「原発事故による被ばくからの自由・避難の権利…

電子新聞 最新号

  1. リビング和歌山8月11日号

    2018/8/9

    リビング和歌山 2018年8月11日号

    リビング和歌山 2018年8月11日号 いずれその日がやってくる前に、家族みんなで「終活」について考…
バックナンバー

おすすめ記事

  1. 夏休みキッズカーニバル ワークショップ
    夏休みの工作にもぴったりのワークショップが、8/8(水)~14(火)まで近鉄百貨店和歌山店(和歌山…
  2. リビング和歌山8月11日号
     いずれその日がやってくる前に、家族みんなで「終活」について考えてみませんか。今回から不定期でシリ…
  3. スピードクーラー(レギュラータイプ) 何度でも繰り返し使えます。9×100cm、1296円 暑い日が…
  4. 和歌山市建築指導課・辻本暢紀さん、土山隆史さん 大地震で被災した建築物の危険度を判定 受け入れる側の…
  5. リビング和歌山8月4日号
     夏真っ盛り。ビールがクーっとおいしい季節。最近、スーパーやコンビニエンスストア、飲食店などでメジ…
フィッツミー和歌山店
健康クラブ
リビングカルチャー倶楽部
このエントリーをはてなブックマークに追加
ページ上部へ戻る