だるまさんが

20160109f01

「だ る ま さ ん が」と絵本を読めば
8カ月児もウヒャッと笑う!

保育所で『赤ずきん』のエプロンシアターを演じたときのことです。「赤ずきんちゃんとおばあさんと狩人は、幸せに暮らしました。おしまい」と結んだら、1人の男の子が「へぇー、3人で一緒に暮らしたん?」とツッコミを入れてきました。

「一緒と違うよ(赤ずきんちゃんはお母さんが待つ家へ帰るし、おばあちゃんと狩人が同棲したら、話がややこしくなるで)」と、慌てて答える始末。

日本の昔話の結末は、おじいさんとおばあさんがお金持ちになって終わりますが、外国の昔話はお金持ちになって、お姫様(王子様)と結婚して、めでたし、めでたしです。〝お金持ち=幸せ〞の図式は変わりませんが、お姫様(王子様)と結婚がプラスされます。

赤ずきんちゃんはお金持ちになれず、王子様と結婚もしませんが、悪いオオカミをやっつけることができました。でも、普通に考えたら、おばあちゃんと赤ずきんちゃんを助け出すためにオオカミのおなかを切り裂いたのに、石を入れて再び縫うなんて、面倒な話ですね。

ちなみに東京で暮らす息子が言うには、話にツッコミを入れるのは関西特有のことだそうで、東京では、大人も含め、誰も突っ込んでこないので寂しいわと。

「悪いオオカミだとは知らない赤ずきんちゃんが…」「へーッ、オオカミが悪いヤツって、みんなが知ってるで〜」。このノリの良さ、最高です。

『だるまさんが』(出版=ブロンズ新社、かがくいひろし/作)は突っ込みどころ満載の楽しい絵本です。

「だ る ま さ ん が」「どてっ」、「だ る ま さ んが」「ぷしゅーっ」、動きに合わせてクルクル変わる「だるまさん」の表情がとっても愉快。この絵本を読み聞かせたら、8カ月の赤ちゃんが声をあげて笑ったとか。「なるほど」と納得がいきます。続編の『だるまさんの』『だるまさんと』も出版されています。

笑う角には福来たる!平成28年がよい年でありますように!

名前なりきよ ようこ
プロフィル絵本編集者として勤務後、渡欧。帰国後フリーに。
保育所や小学校で読み聞かせを25年以上続けている。絵本creation(編集プロダクション)代表

子育て・教育

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年12月6日号「和歌山市内の5つの社寺を参拝 御朱印にときめく小旅へ」
     和歌山市内の5社寺を訪れて御朱印を集める「紀州神仏霊場巡り」が来年4月末まで行われています。全て…
  2. リビング和歌山2025年11月29日号「新たな視点で魅力を発掘し、情報を発信 岩出市地域おこし協力隊着任」
     JR岩出駅前に観光案内所の整備を進めている岩出市。市が初めて募集した地域おこし協力隊も着任し、“…
  3. リビング和歌山2025年11月22日号「昨年よりさらに進化!冬の街を彩る130万の光 KEYAKI Light Parade」
     今年も、けやき大通りがキラキラとした光と笑顔に包まれる季節がやってきます。今年で3年目となる冬の…
  4. リビング和歌山2025年11月15日号「和歌山県の手仕事を訪ねて丈夫で温かみのある風合い手すき和紙の伝統をつなぐ」
     書や工芸、日用品など、暮らしの中で、広く親しまれてきた「和紙」。植物・コウゾと、その繊維を均一に…
  5. リビング和歌山2025年11月8日号「「もしもノート」を活用して 始めてみよう“人生会議”」
     11月30日は、「人生会議の日」。厚生労働省により定められたものですが、“人生会議”って何? 今…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/12/4

    2025年12月6日号
  2. 2025/11/27

    2025年11月29日号
  3. 2025/11/20

    2025年11月22日号
  4. 2025/11/13

    2025年11月15日号
  5. 2025/11/6

    2025年11月8日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る