わが家を空き家にしないためにできること③
中古住宅の流通事情 価値向上が業界の課題

和歌山県・市町村・学識者などで組織する「和歌山県空家等対策推進協議会」と相互連携協定を結び、“住の専門家”として、空き家対策に取り組む「和歌山県宅地建物取引業協会」。本シリーズでは、社会課題となっている“空き家問題”について、広報啓発委員長・藪雅仁さんと考えていきます。

「今回は、中古住宅の流通の現況について説明します。政府は、空き家対策の一環として、リフォーム・リノベーションに対して補助金交付や減税制度を設けたり、中古住宅の売買時にホームインスペクション(住宅診断)の説明を義務化したりするなど、既存住宅市場の活性化に力を入れています」と藪さん。

市場調査会社「矢野経済研究所」(東京都中野区)の「中古住宅買取再販市場に関する調査(2019年)」(2020年1月7日発表)によると、既存住宅を買い取り、増改築をした上で販売する「買取再販事業」の市場規模は年々拡大。18年は成約件数ベースで3万2500件で、25年には4万5000件にまで増えると予測しています。「それでも、日本の既存住宅の流通シェアは、欧米諸国の6分の1程度」と言い、日本で中古住宅があまり流通しないのは、「いまだ“新築至上主義”の傾向が強い上に、どんどん家が建てられた高度経済成長期と今とでは、家族構成も生活スタイルも変化していることが要因」と指摘します。

1960~70年代、いわゆる団塊の世代が家庭を持ち、郊外に建てたマイホームは30坪(約99平方㍍)程度の土地に総2階建て、世帯主の車が1台とめられるのが標準モデル。一方、現在は少子化で、建て坪こそ30~35坪くらいですが、共働きが主流となり、車は2台以上とめられることが必須条件、屋外スペースにもこだわります。安いとはいえ、求めているものとは違う中古住宅を買って手を加えようとはならないようで、「新築至上主義を覆すほどの価値を中古住宅に持たせるのがわれわれ業界の課題」と。

団塊の世代が70代となり、今後は今以上のペースで中古住宅が増加。需要と供給のバランスはさらに崩れ、中古住宅の価値は下がり、土地価格も下がる可能性が。そうなる前に、“わが家を空き家にしない対策”を!

空き家の相談も受け付けています。気軽にどうぞ!

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