再建60年を機に考える 和歌山城を中心としたまちづくり 3月25日(日)午後6時半から県民文化会館でシンポジウム

大正時代の和歌山城天守閣木造の良さと、伝統技術を受け継ぐ

白樫啓一会長

「国宝」和歌山城木造復建の会の白樫啓一会長

デービット・アトキンソンさん

デービット・アトキンソンさん。講演テーマは「和歌山城の木造復建を中心とした観光政策に関する提言」

戦火により焼失された天守閣が再建され、今年で60年を迎える和歌山城。これを機に、天守閣の木造による再建を考えようと、3月25日(日)午後6時半~9時、和歌山県民文化会館小ホールでシンポジウム「和歌山城を中心としたまちづくり」が開催されます(無料、定員321人)。
主催は、「『国宝』和歌山城木造復建の会」(会長=白樫啓一)。まちづくりや和歌山城に関心をもつ市民や建築業界に携わる人など約100人が集まって2年前に立ち上がり、定期的に会議や勉強会などを重ねています。
現在の天守閣は鉄筋コンクリート造りで老朽化も進み、今年度、耐震調査も行われました。「60年前、この天守閣をよみがえらせ、後に残したいという、たくさんの市民の思いが集まって、寄付により再建されました。そんな思いをさらに未来に引き継いでいくためにも、今後どうすべきかを考える時期。木造で本来の姿に再建し、その和歌山城を核にまちづくりを考えていければ」と話す、同会の白樫啓一会長。
「日本の建物文化は“木造”です。その良さも見直されてきましたが、後世に伝えていくためにも、専門知識や技術を継承していかなければ。天守閣の木造復建を通して地元の技術をさらに向上させ、若い人たちに引き継ぐことが大切。外国人観光客も増えていますが、やはり京都や奈良といった日本古来の文化が残る場所を多くの人が訪れます。和歌山城と城下町を、日本文化や歴史を伝える財産として残していく、そのまちづくりに若い人たちに継承した技術や知識が生かされれば」とも。
シンポジウムでは、国宝や重要文化財の修復を手掛ける「小西美術工藝社」のデービッド・アトキンソン代表取締役社長による基調講演と、和歌山大学の足立基浩副学長、城プロジェクトの川島寛昭代表などを交えたパネルディスカッションも。

問い合わせ 同会事務局(白樫木材内)
電話番号 073(422)6011

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