地震に強い家づくりの鉄則 建てる前、建てた後の対策を伝授

日頃からのメンテナンスが大切

地震、津波、台風など自然界がもたらす災害は、いつ起こるか予想がつきません。もしもの時に備え、意識を持ち続けることが大切。今回は新築・既存の木造住宅での地震対策について紹介。和歌山県建築士会耐震診断・判定委員会委員長の柳川廣美さんに伺います。

日頃から耳にする「耐震構造」。どのような構造をいうのでしょうか。

「耐震とは、揺れに対して建物が倒壊しないように筋交いなどで変型を防ぐこと。他にもダンバーなどで建物の振動を制する制震、装置を使って建物と地盤とを切り離す免震があります」と柳川さんは説明します。

家を建てる際、最低限守らなければならない基準は、「建築基準法」で定められています。さらに耐震性を高めるためには、屋根材の軽量化や壁と窓のバランスの見直し、耐震等級を高めるなどの手段もあります。

では、既存の木造住宅の場合はどうでしょう。

県では、各市町村に耐震相談の窓口を設置。昭和56年5月以前に建設された木造住宅に住んでいる人は、市町村に申し込みをすれば、専門家の無料診断が受けられます。

また、診断結果から、耐震補強が必要となると耐震補強設計費が3分の2(上限13万2000円)、耐震改修費の一部(上限60万円と国から最大56万5000円)が補助されます(平成27年度)。

和歌山市では、65歳以上の人だけの世帯など、一定条件を満たしていれば、家具転倒防止用固定金具の無料取り付けを行う事業も実施されています(27年度)。

柳川さんは「重い荷物を2階に置くと1階にかかる力が大きくなるので2階の荷物を軽くすること、家具などは固定することがおすすめ。気になる部分があれば定期的にチェック。メンテナンスが大切です。行政などが行っている無料診断などを活用し、専門家に相談を」とアドバイス。

この機会に一度、チェックしてみては。

耐震のポイント

20160213housing

新築住宅
・耐震等級を高める、建物を軽くする

既存住宅
・家具の固定、2階の荷物の軽量化、公共サービスの活用

※耐震診断、家具の固定などに関しては県建築士会問☎073(423)2562

ハウジング

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年6月21日号「今さら聞けない 給与明細のミカタ!」
     給与明細を毎月しっかり確認していますか? 給与明細には多くの情報が詰まっていて、ポイントを押さえ…
  2. リビング和歌山2025年6月14日号「 和歌山市の魅力を伝える広告が新大阪駅に 市の職員が制作! 彼女の名は?」
     関西の玄関口となるJR新大阪駅の新幹線改札内で、和歌山市のPR広告が放映されています。広告画像の…
  3. リビング和歌山2025年6月7日号「 甘~い誘惑! ドーナツ店巡り」
     6月第1金曜日の「ドーナツの日」に合わせて今号はドーナツ特集。定番のシンプルドーナツ、クリームが…
  4. リビング和歌山2025年5月31日号「いざというとき、自分の身を守る “護身術”を学ぼう」
     夏は夜の外出やイベントが増える時期。不審者や痴漢、通り魔など犯罪も起こりやすくなります。いざとい…
  5. リビング和歌山2025年5月24日号「価格高騰!令和米騒動 今こそ考えたい、食と農の未来」
     政府が備蓄米を放出したものの、市場への影響は限定的で、米の高騰が続いています。こうした状況だから…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/6/19

    2025年6月21日号
  2. 2025/6/12

    2025年6月14日号
  3. 2025/6/5

    2025年6月7日号
  4. 2025/5/29

    2025年5月31日号
  5. 2025/5/22

    2025年5月24日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る