暑さを表す言葉と冬の南極 ⑪

―先月末、近畿地方の梅雨明けが発表されました。今年は大雨が多かったように感じます。
激しい雨が短時間でやむケースが多くみられました。和歌山県内のアメダス(地域気象観測システム)の観測所では、過去30年間の梅雨期間の降水量の平年値を計算している16カ所中、14カ所で平均値の2倍超を確認しました。
―これから日差しが強くなります。天気予報で暑さを表す言葉に「夏日」「真夏日」などがあります。違いは何?。
最高気温が25度以上だと「夏日」、30度以上で「真夏日」、35度以上で「猛暑日」と表現します。ちなみに昨年8月の和歌山市の「真夏日」は25日で、その中でも「猛暑日」となったのは7日でした。
―「平均気温」という言葉もよく聞きます。
過去30年間の毎月・毎週の気温の平均値を算出したもので、「季節予報」と呼ばれる、1カ月先や3カ月先、寒候期、暖候期といった、長期の天気を予測するときに使用します。
―暦の上では立秋が過ぎ、日照時間が短くなってくるとはいえ、まだまだ暑くなりそう。南極は日本と逆ですよね。
8月は冬本番。でも、太陽が昇らない「極夜」が明け、研究者たちが活動し始める季節です。この時期は氷が厚くなるので、東オングル島にある昭和基地から周辺の島や内陸にある他の基地まで雪上車で移動して、古代の気候や環境の調査を始めます。
―話は戻り、8月の天気予想は?
晴れの日が多いと予想されます。気温だけでなく、湿度も高くなります。マスク生活が続いているので、熱中症には気をつけてくださいね。

厚い氷の上を雪上車で移動(国立極地研究所提供)

回答者
田中省吾さん
和歌山地方気象台の技官で、日本南極地域観測隊の元隊員

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年8月9日号「語り継ぐ体験、記録で伝える 戦後80年、未来へ残す記憶」
     1945(昭和20)年8月15日の終戦から、今年で80年を迎えます。戦争を直接体験した人々が少な…
  2. リビング和歌山2025年8月2日号「専門店が続々登場、美と健康をサポートするスーパーフード ブーム再燃!アサイーボウル」
      まだまだ暑さが続く今年の夏。涼しく冷んやりと、そして健康に乗り切るためにアサイーボウルはいかが…
  3. リビング和歌山2025年7月26日号「進化する「北ぶらくり丁」」
     レトロな雰囲気のなかに、遊び心と新しさが交錯する北ぶらくり丁が活気にあふれています。アーケードの…
  4. リビング和歌山2025年7月19日号「駅舎物語」
     和歌山県内にある約130の駅の中から、鉄道を利用して訪れてほしい駅をピックアップして紹介します。…
  5. リビング和歌山2025年7月12日号「参加者募集!リビング特別体験イベント夏休み! 親子で工場見学」
     もうすぐ夏休み。親子で工場見学に出かけませんか。地元和歌山にゆかりのある産業やものづくりを知り、…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/8/7

    2025年8月9日号
  2. 2025/7/31

    2025年8月2日号
  3. 2025/7/24

    2025年7月26日号
  4. 2025/7/17

    2025年7月19日号
  5. 2025/7/10

    2025年7月12日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る