最近の住宅をめぐる動きを解説③~中古住宅編~

インスペクション制度とは?売り主・買い主のメリット

住宅ローン控除や税制の優遇も

藪雅仁さん

消費者が安心して中古住宅を購入できる環境を整えようと今年4月からスタートした「既存住宅状況調査(インスペクション)」。和歌山県宅地建物取引業協会広報啓発委員長の藪雅仁さんは、前回「売り手にとっては、物件引き渡し後のトラブルが軽減でき、買い主にとっては、購入の判断材料に。消費者に広く認知されれば、今後、中古住宅流通の基本となるかもしれません」と説明していましたが、一体どのような制度なのでしょうか。

「住宅(戸建て・マンション)の基礎や外壁のひび割れ、雨漏りといった家屋の劣化状況や不具合を専門家が調査する制度です。また、建物の主要な部分で隠れた瑕疵(かし)が見つかった場合に修補費用などを保証する『既存住宅売買瑕疵保険』のサービスもあります。既存住宅の購入希望者に『調査による安心』と『保険による安心』を提供する制度と言えます」と藪さんは解説します。

ただし、この制度は、売り主や買い主に直接義務化されたものではなく、売買時に売り主や買い主に制度を説明することを不動産業者に義務付けたもの。もちろん調査費用はかかり、個人の負担となります。藪さんは「通常、住宅ローン減税制度を利用できるのは、築20年以内の物件(マンションなどの場合は25年以内)に限られますが、瑕疵保険に加入すれば、築20年以上の建物(マンションは25年以上)でも、住宅ローン控除の適用が受けられます。さらに、登録免許税や不動産取得税を軽減できるなど、購入者にとってはメリットが。売り主にとっては、調査を行ったから高く売れるというものではないですが、取り引き後のクレーム回避、競合物件との差別化が図れます」と言います。

さらに、県宅建協会が参加している近畿圏不動産流通活性化協議会では、既存住宅市場を活性化させるため、専門家による建物診断や瑕疵保険調査、シロアリ点検などを実施して、既存住宅の経済的残存年数を把握し、住宅の適正価格を示す「住宅ファイル制度」を創設。関西アーバン銀行では、「住宅ファイル活用ローン」も取り扱っています。

※次回は9月30日号掲載

「インスペクション制度」についての相談は和歌山県宅建協会へ073(471)6000

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