毎日生き生き健康通信vol.47
気を付けたい冬場の血圧変動
「家庭血圧」で健康管理を

上腕式血圧計で心臓と同じ高さで計測

 冬は血圧が上がりやすい季節です。気温が低い環境下では、体温を維持しようと体が自ら交感神経を刺激して、血管を収縮させます。その結果、血管の壁に大きな力がかかって、血圧の上昇につながります。このような体の働きに加え、寒さによる運動不足や、鍋物など塩分の多い食事が増えることも、血圧に悪影響を及ぼします。

冬に発症率が高まる「早朝高血圧」にも注意を。血圧は、季節だけではなく、一日のうちでも変動します。通常、起きて活動している日中は血圧が高く、就寝中は低くなります。しかし、早朝高血圧は夜間から早朝にかけて血圧が上昇し、心血管系に負担を与えて、大きな病気の引き金になることがあります。

高血圧は、自覚症状がほとんどありません。血圧の高い状態が続くと、動脈硬化が進んで、脳卒中や心疾患、慢性腎臓病につながります。まずは自分の血圧の状態を知り、健康管理に努めましょう。
血圧の測定には、医療機関や健康診断で測る「診察室血圧」と、自宅で測る「家庭血圧」があります。家庭血圧は毎日同じ時間帯や同じ環境で測ることで、正確な平均値が出やすくなります。そのため、医療機関で治療が必要になったときに治療内容を決める重要なデータになり、日本高血圧学会のガイドラインでは、診察室血圧より家庭血圧を優先するとされています。家庭血圧での高血圧の基準は、上が140ミリHg以上、下が90ミリHg以上です。

家庭血圧を測る場合、血圧計は上腕式がおすすめ。測定の位置が心臓と同じ高さになるようにしましょう。測る時間帯は起床時などの朝に。数値を手帳やアプリに記録することもお忘れなく。

家庭血圧の数値に不安を感じたら、食生活を見直し、ウオーキングなど軽い運動をするように心掛けて。冬場は、急激な温度変化で血圧が大きく変動し、心臓や血管に疾患が起こる“ヒートショック”にも注意。家の中でも、脱衣所や浴室、トイレなど、温かい場所と寒い場所の温度差が開かないよう、暖房器具などを上手に利用しましょう。

生活習慣を見直しても、血圧が下がらなければ、内科などかかりつけ医に早めに相談を。必要であれば、降圧薬を使う治療を行います。
(辻本直貴)

店舗名和歌山駅前つじもと内科・呼吸器内科アレルギー科
電話番号073-476-5676
Webサイトhttps://wakayama-naika.com/
住所〒640-8341 和歌山市黒田95-5
診療時間(月・火・木・金)9:00-13:00 15:00-18:00
※水曜日・土曜日9:00-13:00

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