毎日生き生き健康通信vol.57
秋はぜんそくの悪化に要注意
症状が出る前から予防しておこう!

悪くなってから治すより、予防が大切

 暑い夏が終わり、徐々に過ごしやすい日が増える秋は、一年の中でも、ぜんそくが悪化しやすい季節といわれています。ぜんそくがある人や、秋になるとせきが出やすい人は、症状が出る前にぜんそくを予防することが大切です。

秋にぜんそくが悪化しやすい要因は3つあり、1つ目は“アレルギー”です。夏の終わり頃からイネ花粉が飛び始め、秋になるとブタクサやヨモギなど、キク科の花粉が飛散。さらに夏の間、暑すぎて抑えられていたダニの活動が活発になり、ハウスダストも多くなります。ぜんそくはアレルギーが原因で炎症が生じ、気道が狭くなって、せきなどの症状が出ます。そのため、アレルギーに引っ張られてぜんそくも悪化してしまいます。

2つ目は寒暖差や台風、秋雨前線など“気候や気圧の変動”が挙げられます。快晴が続いたり、雨が長引いたり、気候や気圧が変動すると、気道を刺激してしまうことがあります。

3つ目は“感染症”。冬が近づくと、ウイルス感染が増加。感染症にかかると、免疫に関わるタンパク質・サイトカインが体内で増え、炎症を引き起こします。また、ウイルスは喉の奥にある気管支にまで侵入することがあり、普通の風邪だと思っていても、せきが長引き、ぜんそくを悪化させる可能性があります。

秋とは反対に、夏はぜんそくの症状が安定しやすい時期といわれています。ぜんそくがある人の中には、自分で薬の量を減らして調整している場合があります。秋だけ悪化する人や、夏場に薬の量を減らしていた人は、秋になってぜんそくの症状が出る前に治療を始めることが重要です。

ぜんそくは病状が進行すると、息苦しくなりゼーゼーするような発作が出て、時には呼吸困難や意識障害が起き、命に関わることがあります。また、ぜんそくが悪化して炎症が起きれば起きるほど、気道の壁が厚くなったり、硬くなったり、変形してしまって元の状態に戻らない“リモデリング”が起こります。そのため、ぜんそくは悪化してから治療するよりも、予防しながらコントロールする必要があります。

ぜんそくのせきが出始める前に、喉が詰まるなど、先に違和感を感じる人がいます。ぜんそくがある人は、症状が出る前に、かかりつけ医へ相談しましょう。
(辻本直貴)

店舗名和歌山駅前つじもと内科・呼吸器内科アレルギー科
電話番号073-476-5676
Webサイトhttps://wakayama-naika.com/
住所〒640-8341 和歌山市黒田95-5
診療時間(月・火・木・金)9:00-13:00 15:00-18:00
※水曜日・土曜日9:00-13:00

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