第33回市民公開講座
緑内障と診断されました。どうしましょう?
3月28日(土)午後2時からJA和歌山駅前JAビルで、参加費無料

 3月28日(土)、午後2時から和歌山駅西口のJAビルで「第33回 和歌山県立医科大学 眼科学講座の市民公開講座」(参加無料・予約不要)が開催されます。当日は専門医4人による講演があり、その内容について、眼科学講座の雑賀司珠也教授に聞きました。※この記事では、一番頻度が高く、自覚症状のない慢性緑内障(正確には慢性開放隅角緑内障、以下、慢性緑内障)について解説

和歌山県立医科大学・眼科学講座の雑賀司珠也教授

緑内障とは

 緑内障とは眼球内の水(房水)が過剰となって眼球が硬くなる(眼圧が上昇する)ことで、眼球から脳に情報を送る視神経が徐々に障害される病気です(慢性緑内障)。

悪くなった視神経が担当している網膜の感受性が落ち、徐々に視野が狭くなります。体質的な場合(原発性)と原因がある場合(続発性)があります。慢性で徐々に進行するため、初期にはほとんど自覚症状がありません。残念ながら、一度発症すると治らない厄介な病気です。

慢性緑内障とは別に、一気に眼圧が上がって、眼球が痛むだけでなく、頭痛や吐き気を伴う急性緑内障があります。こちらは、遠視の方に多いのですが、小さめの眼球に水晶体が場所を占めていることで狭くなっている眼房水の排出部分が一気に詰まってしまうことで起こります。眼圧が上がりすぎている場合には、一晩で失明してしまう場合もあります。

目薬で大丈夫なの?

 慢性緑内障は一生涯の病気です。治療の目標は点眼薬で眼圧を抑えることで、視野の障害の進行を食い止めることです。視野障害の程度と眼圧の状態から、下降目標眼圧を設定し、多くの中から点眼薬の種類を決定します。視野の進行が止まる、または進行速度を遅らせることで、患者さんが一生涯不自由なく生活できれば成功といえます。

※「一生涯」とは雑賀教授の場合100歳に設定

失明しないの?

 慢性緑内障は一生涯の病気です。そのため、若い年齢で発症し、病気の期間が長いほど、視野が狭くなります。完全な失明にまで至る患者さんは少ないですが、中には残念ながら、視野が狭いことで生活に支障をきたす患者さんはいます。1人でもそうならないようにすることが、眼科医の目標です。

手術はできるの?

 点眼薬で眼圧が十分に下がらない場合、眼球内から結膜(白目)の中に眼内の水(房水)を排出する通路を作り、眼圧を下げる手術を行います。

点眼薬で十分眼圧が下がっている患者さんには手術は行いません。白内障は、濁った水晶体を人工レンズに入れ替えることで視力が回復する手術ですが、緑内障は眼圧を下げるだけの手術なので、残念ですが、視力も視野障害も回復することはありません。

最後に

 慢性緑内障が見つかった場合の患者さんの不安を取り除くためには、一生涯、不自由しないように十分に眼圧を下げ、視野障害を食い止めることに尽きると考えています。

講演

◆「緑内障とは」

安田慎吾講師

◆「目薬で大丈夫なの?」

石川伸之講師

◆「失明しないの?」

住岡孝吉准教授

◆「手術はできるの?」

岩西宏樹准教授

お問い合わせ

073(441)0649和歌山県立医科大学眼科学講座

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