紀の国わかやま文化祭 未来へつなぐ人 vol.04
産地だからこそ、伝わる澄んだ音色
紀州備長炭でできた楽器「炭琴」(たんきん)

堀部剛史さん

「メンバーと一緒に炭琴の魅力を広めていきたい」と話す堀部さん

古くから炭焼きの地として知られ、「紀州備長炭」発祥の地でもある田辺市秋津川。ウバメガシでできた炭は、硬く、光沢があり、ぶつかり合うと「キーン」と金属音のような澄んだ音色を響かせます。1987年、紀州備長炭の普及に尽力した木下伊吉さん(19~99)が、その特性を生かし、楽器「炭琴」を発案。その後、地元の主婦が中心となり、公民館活動として94年に「秋津川炭琴サークル」を結成しました。

「夜、炭焼きをしていると、近くからいい音が聞こえてきて、思わず声をかけました」と微笑むのは、4年前に名古屋から家族で移住してきた炭焼き職人・堀部剛史さん(写真)で、12人のメンバーの中で唯一の男性奏者。「自分が焼いた炭も使われています。でも、約3㌧の木からできる炭は約300㌔、その中から炭琴になるのは10本あるかないか。ゼロのときも珍しくありません」と話します。

炭琴作りは、澄んだ音の炭を一本ずつたたいて選ぶ作業から始まります。窯から出したときが一番美しい音といわれ、湿気を吸うにつれて響きが鈍くなります。そのため、保管に気を配り、1カ月ごとに、炭の入れ替えや調律が必要。「備長炭はとても硬いので、ナタで一片ずつ削って微調整を繰り返します。楽器として使えるのは長くても半年ほど」と伝えます。

産地だからこそ存続できる炭琴。同サークルのレパートリーは約100曲とも。国文祭ではマリンバとの共演。炭琴の透明感のある響きと、マリンバのやわらかな音色が会場を包みます。

「マリンバと炭琴の楽しいコンサート」

【日時】10月31日(日)午後1時半~3時半
【場所】和歌山県民文化会館小ホール 【料金】500円
【お問い合わせ先】073(461)6482
マリンバエミール
※詳細は、「紀の国わかやま文化祭2021(https://kinokuni-bunkasai2021.jp/event/a056/)」のHPから確認を

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2026 贈呈式

交通安全キャンペーン2026 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2026年7月18日号「 3D技術で本物そっくり! レプリカをつくる博物館」
     昨年10月に開館した「レプリカをつくる博物館」(紀美野町神野市場)。3D技術を駆使した骨格標本や…
  2. リビング和歌山2026年7月11日号「参加者募集!好評につき第2弾 リビング特別体験イベント 夏休み! 親子で工場見学」
     いよいよ待ちに待った夏休み。昨年好評だった「夏休み! 親子で工場見学」の第2弾を企画しました。今…
  3.  毎月第3週掲載「私たちの視線・始点」の拡大版。「女性狩猟会里山アップサイクル」のメンバーが、日頃…
  4. リビング和歌山2026年6月27日号「自転車の“青切符”運用3カ月 あなたの運転大丈夫?」
     今年4月、改正道路交通法の一部が施行され、自転車の交通反則通告制度(いわゆる「青切符」)が導入さ…
  5. リビング和歌山2026年6月20日号「ジメジメな日も心地よく梅雨は香りでリフレッシュ」
     曇り空や雨の日が続き、気分がどんよりしがちな梅雨シーズン。そんな時季こそ、暮らしに香りを取り入れ…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2026/7/16

    2026年7月18日号
  2. 2026/7/9

    2026年7月11日号
  3. 2026/7/2

    2026年7月4日号
  4. 2026/6/25

    2026年6月27日号
  5. 2026/6/18

    2026年6月20日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る