故島和代さんの人となりを伝える「紀州のエジソンの女房」発刊

島精機製作所を支えた肝っ玉母ちゃんの物語

笑いあり、涙あり、75年の生涯つづる

「笑いあり、涙ありの本です」と話す梅田社長

「笑いあり、涙ありの本です」と話す梅田社長


ホールガーメント横編み機メーカー・島精機製作所の島正博社長の妻で、和島興産前社長・島和代さん(享年75歳)の評伝「紀州のエジソンの女房」が発刊されました。

家族や同級生、社員らとのエピソードをつづった一冊。妻、母、社長など、いくつもの顔を持つ和代さんの素顔がうかがえます。長女の梅田千景和島興産社長は「とにかく、子どもにも孫にも厳しかったです。父が新しい機械を発明したら、″何かよく分からんけど、世界初か?”がお決まりの言葉。主婦が一転して社長となり、会社を一からつくり上げるというのは大変なことだったと思います」と振り返ります。

和代さんは昭和12年、8人きょうだいの末娘として誕生。姉の美容室を手伝っている時、正博社長と出会い、22歳で結婚しました。

餅つきをする生前の和代さん

餅つきをする生前の和代さん


書籍では、2人の出会いはもちろん、編み機の開発に没頭する正博社長を叱咤(しった)激励し、会社の危機を2人で乗り越えながら、4人の子どもを育て上げたたくましい姿に触れられています。また、昭和62年には和島興産の社長に就任。オーダーメードのニット製品の販売などを手掛ける他、中心市街地の衰退に歯止めをかけようと、閉店した旧丸正百貨店ビルを取得し、複合商業施設「フォルテワジマ」として再生させ、地域の活性化に尽力したことなど、数々のエピソードが語られています。

梅田社長は「人を喜ばせるのが大好きな人でした。ポジティブで豪快な人柄や、見えない部分での母の苦労などを知ってもらえれば。笑いあり、涙ありの本です」と話しています。中央公論新社出版、四六判、272㌻、価格1620円、県内主要書店で販売中。

和代さん語録

「人様は人様、うちはうちや、わがままいうんやない」
「遠慮せんと、食べたいもんは先に食べよう」
「まだ使える。もったいない」
「来てくれた人を楽しませなあかんやろ」
「いい生き方をしていると、いい人が集まってくるんよ」
※書籍から引用

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