土地や建物の建築条件を確認
不動産のプロ集団、和歌山県宅地建物取引業協会による「相談室」シリーズ。10回目は、敷地内の複数建築について、広報啓発委員長の末吉亜矢さんが答えます。
建築基準法や都市計画法など、さまざまな法律が複雑に絡む不動産。「国や地域による建築制限があるため、自分の土地でも好きなように家を建てることはできません」と、末吉さんは説明します。
今回のケースについて、建築基準法では「一敷地一建物の原則」とされ、基本的に1つの敷地には1つの建物しか建てられません。ただし、勉強部屋などの離れや車庫など、母屋と付属関係がある建物なら、「用途上不可分の関係」として認められます。
さらに、土地や建物に応じた建築条件を満たす必要も。「一番気を付けたいのが、床面積です」と末吉さん。「用途地域で決められた容積率や建ぺい率で、敷地に対する床面積の割合が決まります。複数の建物の総床面積が、上限を超えることのないように注意を」とアドバイスします。その他、プライバシーや日照・採光を確保するための高さ制限と日影制限、接道義務などもあります。
2棟建てるより、母屋に一室増築した方が建築費用を抑えられる面も。「土地を購入する前に、希望の造りや予算がかなうか、家づくりを依頼する建築会社などに確認することをおすすめします」
同じ敷地内に独立した住宅を2棟建てる場合は、土地を「分割」「分筆」する方法も。分割は、図面上の処理として土地を区切りますが、登記上は1つの土地のまま。
「一方、分筆は登記上で2つの土地になり、それぞれ独立した土地として法的に扱われます」と末吉さん。「そのため、住宅ローンの抵当権は各土地で設定できます」と。「親の敷地内に子が新築を建てる場合、権利関係を明確にする分筆の方が、将来の相続や売却がスムーズになることも」とも話していました。

末吉亜矢さん
不動産に関する相談は宅建協会まで。
| 問い合わせ | 073(472)4600 (祝日除く月~金曜の午後1時~4時半) |
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