事前審査で「借入可能額」を確認
マネー講座シリーズ9回目は、7月5日号に続き、「住宅ローン」について。「注文住宅の相談窓口 和歌山店」(和歌山市小雑賀)の店長・藤岡達史さんが、ローン審査の内容や流れを解説します。
前回は、2つの金利タイプ、「変動型」と「固定型」の特徴が述べられました。「資金計画に合ったタイプを選んだら、次はローン商品を決めます。変動型なら、銀行など民間金融の商品や、最近はネット銀行のものを利用する人も」と、藤岡さん。固定型なら、住宅金融支援機構と民間の提携による「フラット35」があります。
住宅ローンの融資を受けるには、「事前審査」と「本審査」が行われるのが一般的。「『事前審査』では、金融機関が借り主に対して融資が可能か、簡易的に調べます」。年齢や年収、雇用形態、債務状況などを基に、信用情報や返済能力が確認されます。「年収が多くても、返済遅滞などがあると、融資を断られるケースもあります」とも。
審査には、運転免許証などの本人確認書類や、源泉徴収票など収入が確認できる書類、物件資料などが必要。審査期間は数日~1週間程度です。
「土地や建築会社に目星を付け、ある程度の予算が把握できたタイミングで、事前審査を受けましょう。審査の結果で出た借入可能額に、自己資金を組み合わせれば、家づくり全体にかけられるお金が見えてきます」
事前審査の承認を受け、建築会社と物件の売買契約を交わしたら、次は「本審査」へ。本審査は融資に直結する重要な審査なので、返済計画や物件の要件など、より細かく調査されます。「住民票の写しや所得証明、物件の売買契約書など、必要となる書類も増えます。仮審査が承認されても本審査で承認されるとは限らないため、書類の不備に十分気を付けて」と、藤岡さんはアドバイス。審査期間は約1~2週間程度。本審査が無事に通れば、晴れて住宅ローンの契約の運びとなります。

「ローン審査の申し込みは、物件選びや契約と並行して行います」と藤岡店長
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