口から始まる健康づくりvol.90
進化する入れ歯治療 ノンクラスプデンチャー
- 2025/9/25
- みんなの健康
- 歯医者さんに聞きました!(口から始まる健康づくり)
失った歯をあきらめない
広がる治療の選択肢
歯を失ったときの治療法である「入れ歯(義歯)」。近年はその選択肢が広がり、見た目にも使い心地にも配慮された入れ歯が登場しています。中でも、近年注目されているのが「ノンクラスプデンチャー」です。
金属のバネ(クラスプ)を使わず、歯ぐきに近い色の柔軟な樹脂で作られた部分入れ歯・ノンクラスプデンチャー。装着時に金属が見えず、自然な見た目で、軽くてフィット感にも優れています。従来の入れ歯にありがちな見た目の違和感や装着時の異物感が少ないことが大きなメリットです。
従来の部分入れ歯は、しっかりと固定できる安定性が強みですが、金属部分が目立ちやすく、支えとなる歯に負担がかかるというデメリットも。ノンクラスプデンチャーは、歯ぐきや歯に自然にフィットするデザインのため、残存歯への負担が少ないという特徴があります。
入れ歯以外の治療法として「インプラント」や「ブリッジ」も選択肢。インプラントは人工歯根をあごの骨に埋め込む方法で、自分の歯のような噛(か)み心地と審美性を実現できますが、骨の量が不足していたり、全身疾患などの影響で外科的処置が難しいケースもあるため、すべての方に適応できる治療法ではありません。そんな場合には、入れ歯やブリッジといった治療が有効な選択肢となります。
ブリッジは、失った歯の両隣を支えにして人工歯を固定する治療法で、装着時の違和感が少なく、自然な噛み心地が得られます。一方、両隣の歯を大きく削らなければならない点や、支える歯に過度な負担がかかってしまうという欠点も。
そんな中、ノンクラスプデンチャーは、審美性や快適性に優れた入れ歯の進化形ともいえる存在です。インプラントが難しい人や、外科処置を避けたい方にも受け入れやすい治療法。ただし、保険適用外で自費診療となるため、費用面での注意が必要です。
「歯を失うのは年齢のせい」と思われがち。しかし、実際には日々のケアの積み重ねと、そのときどきに選択した治療が歯の将来に大きく影響します。歯が抜けたまま放置してしまうと、隣の歯が傾いたり、噛み合わせが崩れたりして、さらに歯を失いやすくなる悪循環に陥ることも。大切なのは、しっかり噛むことをあきらめないことです。今ある歯を大切にし、抜けた歯がある場合には、なるべく早めに信頼できる歯科医に相談して、自分に合った治療方法を選びましょう。(川崎豪彦)
店舗名 | かわさきデンタルクリニック |
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電話番号 | 073-488-5489 |
Webサイト | https://www.kawasakidentalclinic.com/ |
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