価格がリーズナブルで修繕費も節約
住まいの多様化を背景に、マイホームの選択肢が広がっています。一戸建て住宅の種類とその特徴を紹介するシリーズ16回目は、「買取再販住宅」について。和歌山県内に広く不動産物件を扱う「ユニバーサル」(和歌山市秋月)の営業・樫山遥さんに聞きました。
まず、買取再販住宅とは? 「不動産業者が所有者から中古住宅を買い取り、リフォームやリノベーションをして、新たに販売する住宅のことです」と、樫山さんは説明。「内装や外装、設備機器が新しく整った状態で引き渡されますが、新築住宅より価格がリーズナブル。築年数がたった中古物件のように、修繕する費用や手間も省けます」と、そのメリットを話します。「物件が完成しているため、入居後の暮らしをイメージしやすく、契約終了後にすぐに移り住め、新生活の計画が立てやすい良さも」とも。
注意点としては、修繕が済んでいるので、天井裏や床下など目視できない構造部分の劣化状況や不具合が分からないところ。「契約前に『物件状況確認書』で、売り主が認識している現在の建物の状況や、過去の改築・修繕履歴などが分かります」と、樫山さん。また、有資格者によるホームインスペクション(住宅診断)を活用し、欠陥の有無を確認するのも手です。
買取再販住宅は、物件の所有者である不動産業者が直接販売するので、仲介手数料がかかりません。「しかし、建築業者などが中古物件を購入してリフォームし、不動産業者に仲介を依頼して販売する場合は、仲介手数料が必要です」と、樫山さんは補足します。
買取再販住宅を扱う業者の選び方として、「販売件数が多く、経験豊富なスタッフがいるところをおすすめします」と、アドバイス。「契約不適合責任の期間や免責など、不明点があれば、購入後にトラブルがないように、担当者に遠慮なく聞いてください」と、最後に話していました。

築40年の中古物件をリフォームした買取再販住宅の一例(写真提供=ユニバーサル)
関連キーワード