正しく理解する認知症 第1回 若年性認知症とMCI(軽度認知障害)

「認知症」にどんなイメージを持っていますか。若い人は身近に感じにくいかもしれません。また、実際に介護に携わる人は、大変さを実感しているのではないでしょうか。認知症は、誰にでもかかる可能性のある「脳の病気」です。脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなることで、生活のしづらさが現れる状態を指します。

超高齢化社会。認知症を正しく理解することは、予防につながったり、家族や地域などの身近な人たちをサポートするときにも役立ちます。今週号から、和歌山市地域包括支援課の協力を得て、認知症についての知っておきたい事をまとめたコラムをスタートします。

若年性認知症

認知症は加齢とともに発症しやすい病気ですが、若い世代でも認知症になる事があり、「若年性認知症」と呼ばれています。若年性認知症は、65歳未満で発症する認知症の症状で、その数は全国でおよそ3万7800人といわれています。原因となる病気としては、脳血管性認知症(40%)、アルツハイマー病(25%)、頭部外傷後遺症(8%)があります(グラフ参照)。

また、高齢者に発症する認知症は女性が多いのに対し、若年性認知症は比較的男性が多いのが特徴です。

初期症状として、仕事がスムーズに進められないなどの「作業効率の低下」、自分から何かを始められない「意欲の低下」などが挙げられます。ただし、これらはうつ病や更年期障害と間違われることも少なくなく、若年性認知症との区別が難しいこともあります。早期に発見し、治療を行うことで、症状の進行を遅くするなどが期待できますので、早期に受診することが大切です。

MCI(軽度認知障害)

日常生活に支障をきたす程度には至らないため、認知症と診断されなくても、記憶障害などの認知障害が認められ、正常とも言い切れない中間的な段階をMCI(軽度認知障害)と呼びます。

MCIと診断された半数以上に、その後アルツハイマー病などへの進行がみられるとのデータがありますが、一方でこの状態に長時間とどまったり、正常に戻る人もいます。できるだけ早い段階で認知機能の低下に気づき、予防対策をとることが重要です。

次回は、認知症予防についてお伝えします。

(和歌山市地域包括支援課/保健師・池澤知子)

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