第1回 きみの海南映画祭開催

海南市と紀美野町で「第1回きみの海南映画祭」が、1月21日(日)~2月25日(日)に開催。長編・短編合わせて30作品の上映と、映画資料展やスタンプラリーも行われる多彩な内容になっています。

海南と紀美野が映画一色に
冬を彩る新しい一大イベント

「普段見慣れた景色もスクリーンを通すと、印象が変わります」「県外の人には和歌山の魅力を見つけてもらえれば」「イベントの少ない冬季こそ、もっと人を集めたい」…。

 昨年12月に海南市で行われた記者会見で、「きみの海南映画祭準備委員会」のメンバーたちは、このように意気込みを力強く語りました。

 準備委員会の会長として、映画祭の開催に尽力する海南市在住の東山直美さん。「2015年開催の『沖縄映画祭』に、海南市黒江地区を舞台にした短編映画『ISHICHI(イシチ)』を出品したのが、そもそもの始まり」と振り返ります。

 同映画祭の一つの部門「地域発信型映画」の中に関西からの出品がなく、急きょ吉本興業と海南市の市民団体が協力して映画を制作することに。ストーリーは、海南市の特産品として名高い漆器を作る職人が主人公(吉本新喜劇の青野敏行)で、江戸時代から伝わるお椀(わん)の秘密をめぐって波乱が巻き起こるファンタジーでした。

 東山さんは、同映画にエキストラとして参加。これがきっかけになり、その後に海南や有田で撮影される映画制作の手伝いに携わりました。やがて映画関係者との太いパイプを築くことができ、地元の海南で映画祭をやってみたいとの思いが募ったそうです。

 そして2022年頃から、映画祭開催に向けて具体的に動き出します。有志と共に「きみの海南映画祭準備委員会」を組織して会長に就き、ついに開催に至りました。

 1月21日(日)から2月25日(日)の間、海南市と紀美野町内9カ所の会場で、30作品を上映。オープニングを飾る「ランニングフォーエバー」(森田健作主演)をはじめ、「月」(宮沢りえ主演)、「見栄を張る」「ひとつぼっち」など、和歌山県内がロケ地になった作品も含まれています。

 また、会場や両市町の店舗をめぐるスタンプラリーや、昭和に存在した映画館を懐かしむ資料展の開催も企画。映画を見てもらうだけでなく、海南と紀美野の街を楽しめる内容になっています。

 映画一色に彩られる両市町にこの冬、ぜひ訪れてみませんか。

映画づくしの1カ月。さて、あなたは何本見る?

オール地元ロケの
「第1回記念映画」を制作

きみの海南映画祭準備委員会のメンバーは、映画作りにもチャレンジしました。タイトルは「第1回記念映画」(仮題)。ストーリーは…。

 海南のPRムービーを制作するため、海南のとある高校に集まったスタッフたち。ところが、予期しないトラブルが次々と発生。地元民の助けを受けながら果たしてPRムービーを完成させることができるのか?といった内容。

 撮影は、海南駅、橘本神社、海南下津高校、塩津漁港、黒江ぬりもの館などで行われました。若手俳優の森優作、山田なつきの他、海南市PRキャラクター「海ニャン」、海南市の平和を守る正義のヒーロー「カイナンマン」、海南市内に出没するといわれている「なぞ妖精カコちゃん」、手作り芝居小屋「すわん江戸村」の舞台に立つ「劇団紀州」のメンバーなども映画に登場します。

主な上映作品
そのあらすじは…

上映される全30作品の中から、和歌山県内で撮影された話題作を紹介(カッコ内は公開年)。

★ランニングフォーエバー(92年)

 森田健作が原作・総指揮・主演を務めた、学園熱血ムービー。商社を辞めて和歌山県の高校に教師として赴任してきた米田大介。落ちこぼれたちが集まる陸上部の顧問になります。走ることを通して立ち直らせようと情熱を燃やし、駅伝大会の優勝を目指しますが…。

★ひとつぼっち(22年)

 介護士の木村波子が働く施設に、自分を虐待して捨てた母親の華絵が入所してきます。認知症で過去の記憶が全くない母親の担当になった波子。幼い頃の仕打ちがよみがえり、無邪気に笑いかける母を受け入れることができずにいましたが…。

★月(23年)

 宮沢りえを主演に迎え、実際に起きた障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸(よう)の同名小説を映画化。深い森の奥にある重度障害者施設で働くことになった元作家の堂島洋子は、他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにします。同僚の青年はそんな理不尽に憤り、彼の中で正義感や使命感が増幅、結果、とんでもない事件が…。オダギリジョー、二階堂ふみ、磯村勇斗らが出演。

懐かしの きみの海南映画館 ~資料展~

海南市と紀美野町に存在していた映画館に関する資料展。昭和20~40年代の古い写真などを展示し、その頃を振り返ります。当時のマップや、昔の無声映画と活弁の映像も紹介する予定。入場無料。

【日時】2月19日(月)~25日(日)午後1時~8時(25日は6時まで)
【場所】黒江tettote~旧岩崎邸※23日(祝)~25日(日)は映画上映(有料)あり

スタンプラリー開催!

上映の9会場や、海南市と紀美野町の23店舗をめぐるスタンプラリーが、2月25日(日)まで実施中。「上映会場コンプリート賞」や「店舗コンプリート賞」の他、5カ所でスタンプを押せば抽選で賞品がもらえます。スタンプカードは各会場や店舗に設置。詳細は同映画祭のインスタで。

日程

時間 タイトル 上映場所
1/21(日) 18:00 ランニングフォーエバー 海南商工会議所4階
1/27(土) 10:30 凪の憂鬱 洋食堂マキシムカフェ
15:00   コーンフレーク
 18:00  短編セット【第1回記念映画、この街と私、くさいけど「愛してる」】  トレーラー・ガーデン
1/28(日) 10:30 ひとつぼっち 洋食堂マキシムカフェ
15:00   ふまじめ通信
2月3日(土) 10:30 SING/シング:ネクストステージ 海南ノビノス
14:00  ふるさとがえり
 18:00  スポットライトを当ててくれ! ※終了後に舞台あいさつ
2月4日(日) 10:30 短編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、第1回記念映画、くさいけど「愛してる」、霞立つ】 海南ノビノス
 13:30  見栄を張る ※終了後に舞台あいさつ
16:30   ひとつぼっち ※終了後に舞台あいさつ
2月10日(土) 10:30 短編セット 【この街と私、霞立つ、くさいけど「愛してる」]】 八幡工房ハチノアナ
 学生コーナー(10:30〜16:00)  八幡工房ギャラリーhachi
 長編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、認知症〜愛の奇跡〜】  八幡工房おもhachi
 スレッズ・オブ・ブルー  きみの自然体験館
13:30 コーンフレーク 八幡工房ハチノアナ
 長編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、見栄を張る】  八幡工房おもhachi
 ふまじめ通信  きみの自然体験館
2月11日(祝) 10:30 短編セット【凪の憂鬱 高校生編、オーバーナイトウォーク、おもちゃ映画の玉手箱】 八幡工房ハチノアナ
 学生コーナー(10:30〜16:00)  八幡工房ギャラリーhachi
 短編セット【真夜中モラトリアム、霞立つ、この街と私】  きみの自然体験館
13:30  ミは未来のミ 八幡工房ハチノアナ
 長編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、凪の憂鬱】 八幡工房おもhachi
 見栄を張る きみの自然体験館
2月12日(休) 10:30  短編セット【第1回記念映画、ISHICHI+メイキング、真夜中モラトリアム】 八幡工房ハチノアナ
 学生コーナー(10:30〜16:00)  八幡工房ギャラリーhachi
 長編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、ミは未来のミ】  八幡工房おもhachi
 短編セット【おもちゃ映画の玉手箱、凪の憂鬱 高校生編、凪の憂鬱 大学生編】  きみの自然体験館
13:30  絆のものがたり 八幡工房ハチノアナ
 短編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、この街と私、くさいけど「愛してる」、オーバーナイトウォーク】  八幡工房おもhachi
 凪の憂鬱  きみの自然体験館
2月18日(日) 10:30 短編セット【第1回記念映画、霞立つ、くさいけど「愛してる」】 海南市民交流センター
13:30  月
2月23日(祝) 10:30 短編セット【ISHICHI+メイキング、くさいけど「愛してる」、第1回記念映画】 黒江tettote~旧岩崎邸
 ひとつぼっち  スパツィオ・コ・アランシア
13:30 見栄を張る 黒江tettote~旧岩崎邸
 絆のものがたり  スパツィオ・コ・アランシア
2月24日(土) 10:30 スレッズ・オブ・ブルー スパツィオ・コ・アランシア
13:30 長編セット【懐かしの映像、亀池のさくら姫、認知症〜愛の奇跡〜】 黒江tettote~旧岩崎邸
 短編セット【ISHICHI+メイキング、この街と私、第1回記念映画】 スパツィオ・コ・アランシア
2月25日(日) 10:30 短編セット【第1回記念映画、凪の憂鬱 高校生編、凪の憂鬱 大学生編】 黒江tettote~旧岩崎邸
13:30 凪の憂鬱
 スポットライトを当ててくれ!  スパツィオ・コ・アランシア

読者プレゼント

「きみの海南映画祭」の長編1作品または短編3作品が鑑賞できる限定チケットをペア3組にプレゼント。
〒住所、氏名、年齢、電話番号を明記し、はがき、またはメールで応募を

【はがき】〒640-8557(住所不要) 和歌山リビング新聞社「きみの海南映画祭」係
【メール】living@waila.or.jpの同係へ(件名は「きみの海南映画祭」)
【締め切り】1月24日(水)必着
※当選は発送をもって代えます

問い合わせ きみの海南映画祭準備委員会
電話番号 080(5332)3345 (午前9時~午後5時)
HP  https://kiminokainan-film.jp/
インスタ  @kiminokainan.ff
備考 全作品が鑑賞できるチケットは3000円、長編1作品または短編3作品鑑賞チケットは1000円
(両方とも中高生は半額、小学生以下は無料)。海南市物産観光センターや各会場で販売中

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