第13回来迎会式~二十五菩薩の練り供養~

中将姫を極楽浄土へ導く様子を再現

菩薩に扮した25人の子どもたちが回廊を練り歩きます

 有田市一帯のみかん畑が花色の白に染まり、さわやかな香りに包まれる5月。歌舞伎や講談の演目にもなっている、奈良時代の伝説のヒロイン・中将姫の命日(14日)に合わせ、ゆかりの寺「得生寺」(有田市糸我町)で、練り供養「来迎会式(らいごうえしき)」が営まれます。

 中将姫は、右大臣藤原豊成の娘。継母に姫の殺害を命じられた家臣にかくまわれ、13歳~15歳までを同市の雲雀山(ひばりやま)にあった草庵(現得生寺)で過ごしたと伝承。その後、姫は仏門に入り、奈良県の当麻(たいま)寺で「当麻曼荼羅(まんだら)」を織り上げ、若くして阿弥陀如来に召されたとされています。

本堂では僧たちによって法要が営まれます

 来迎会式は、姫を極楽浄土へ導いていく様子を再現したもので、同寺住職の伊藤光碩(こうせき)さんは、「会式は地元の小学生が中心。姫のように優しく育つようにという願いが込められています」と話します。

 当日は姫をまつっている開山堂から本堂まで朱塗りの回廊が設置されます。雅楽が演奏される中、道中を清める僧を先頭に、羽織はかま姿の女児がりんを鳴らしながら、姫の一生を物語にした「中将姫和讃」を唱和。地蔵菩薩に続き、二十五菩薩に扮(ふん)した児童、阿弥陀像を乗せたみこしなどの行列が練り歩きます。

野菜などに細工を施した精進料理「百味御膳(ごぜん)」が供えられます

 子どもたちの姿を思い浮かべながら、「みんながんばっています。中でも和讃は会式の半月ほど前から練習をしています」と伊藤住職。指導役で自身も経験者という伊藤美恵子さんは、「小学5・6年生の女の子が務める習わしで、お姉ちゃんの姿を見て“あこがれていた”という子も少なくありません。和讃は12番まであるので覚えるのが大変。“覚えられない”と不安になったり、小さな声しか出せなかったりする子どももいます。でも、本番が近付くにつれて自信がつき、いい表情になってきます」と誇らしげ。

 本番を心待ちにしていた子どもたちの姿に、多くの家族連れや参拝者たちが目を細めます(続)。

【祭り情報】

開催日 5月14日(火)
場所 得生寺(とくしょうじ)(有田市糸我町)
スケジュール 13:00 抹茶の接待・百味御膳お供え・紙芝居
14:00 講談
15:40~17:00 来迎会式

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