紀の国わかやま文化祭 未来へつなぐ人 vol.03
腹の底から響かせる民衆の唄「民謡」
復活、6年ぶりに国文祭で披露

「当日、全国に伝わる民謡が披露されます」と話す藤原さん

独特の節回し、腹の底から響かせる声―。民衆の唄ともいわれる「民謡」は、労働や祭り、祝いの様子などを口ずさみ、音や踊りにのせて伝承されてきました。唄からは当時の人の姿や生活の情景が目に浮かび、時に大声で笑い、時にホロリと涙することも。

和歌山県民謡連合会の藤原梨江さん(写真)は、「日本全国の土地に根付いた民謡があり、各地で開かれる大会などを通じてうたい、伝えています。私たちは“有田みかん摘み唄”をうたいながら、ミカンを配るといったパフォーマンスで地元自慢をすることもあります」と満面の笑顔。持ち前の明るさとガッツで、唄、はやし、三味線、太鼓、鼓、踊りをこなし、師匠でもある母・眞千子さんの背を追います。

県内には約600曲の民謡があるとされ、そのうち100曲余りがうたい継がれています。聞きなじみのある「串本節」や「紀州おどり ぶんだら節」もその一つ。しかし、音源として残された曲はそう多くありません。そこで同会は2005(平成17)年から16(同28)年にかけ、CD「紀州民謡」を制作。61曲を楽譜にしてうたい、収めました。

国文祭で「民謡・民舞の祭典」が開かれるのは6年ぶり。藤原さんは「民謡を知り、聞いてもらいたいです。そのためには、待っているだけではなく、自分たちから動かなければ」と話します。

同会は現在7団体でつくられ、幼児から90代約320人が在籍。1981(昭和56)年の結成から丸40年、後継者が育っています。

「民謡・民舞の祭典」

【日時】11月7日(日)午前10時~午後4時
【場所】粉河ふるさとセンター大ホール(紀の川市粉河) 【料金】無料
【お問い合わせ先】073(477)3502
和歌山県民謡連合会事務局
※詳細は、「紀の国わかやま文化祭2021(https://kinokuni-bunkasai2021.jp/event/a056/)」のHPから確認を

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年11月8日号「「もしもノート」を活用して 始めてみよう“人生会議”」
     11月30日は、「人生会議の日」。厚生労働省により定められたものですが、“人生会議”って何? 今…
  2. リビング和歌山2025年11月1日号「深まる秋 お出かけも夜長も カフェでわたし時間」
     ぐっと気温が下がり、秋が一気に深まりました。山々が色づき始め、そろそろ届く紅葉の便りにお出かけ気…
  3. リビング和歌山2025年10月25日号「話題を呼ぶNew Spot 県内初! 「ハンズ」オープン」
     10月15日、近鉄百貨店和歌山店に和歌山県初の「ハンズ」がオープン。さっそく話題を集めています。…
  4. リビング和歌山2025年10月18日号「ワークスタイル -これからの“働く”を考える- 今日も社会を動かす場所で」
     近年、警備の仕事で女性の活躍が目立つようになり、女性警備員が全体の7・3%を占めるまでに増えてい…
  5. リビング和歌山2025年10月11日号「勝手にリビングノーベル食文化賞」
     各分野で人類に対して多大な貢献をした人物に贈られる「ノーベル賞」。食欲の秋を迎えた今週は、食の道…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/11/6

    2025年11月8日号
  2. 2025/10/30

    2025年11月1日号
  3. 2025/10/23

    2025年10月25日号
  4. 2025/10/16

    2025年10月18日号
  5. 2025/10/9

    2025年10月11日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る