紅葉と南極ペンギン ③

―和歌山市内で紅葉が見頃を迎えています。気象台ではサクラの開花のように、紅葉も観測していますよね。
もちろん! 植物の開花・紅(黄)葉日や動物の初鳴き・初見日を記録する「生物季節観測」を行っていて、和歌山地方気象台のホームページでもお知らせしています。今年は11月22日にイチョウの黄葉を観測。この記事が掲載される頃には、カエデの紅葉も観測しているかもしれません。

―標本木(観測の対象となる木)はどこに?
和歌山城公園内です。生物季節観測は、気象台の半径約5kg以内の決まった場所に定められていて、職員が基準に照らしながら目視で観測しています。いつも次にどの種目を観測するのか気に留めているので、みんな季節に敏感です。

―集めた結果は何に利用しているのですか。
季節の移り変わりを把握するのに使われるほか、新聞やテレビなどで生活情報の一つとしても利用されています。

―紅葉の観察はいつから行われているのですか。
1953年からでサクラの開花と同時期です。

―南極はこれからが夏。
はい。夏はペンギンの繁殖期で、場所によっては陸地がペンギン一色(写真)。初めて見たときは驚きで、“うわぁ~”と思いました。ペンギンは自然保護のため「触らない」「5~7m離れる」という決まりがありますが、近寄ってくるので私たちは後ずさりして距離を保ちます。昨年は成長するヒナの姿を見るのが楽しみでしたが、今年は出張などで県内各地の紅葉を楽しんでいます。和歌山城公園ではさまざまな生物が季節の変化を教えてくれます。ぜひ、足を運んでください!

回答者
田中省吾さん
和歌山地方気象台の技官で、日本南極地域観測隊の元隊員

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